校章 香川大学教育学部附属高松中学校
Takamatsu Junior High School Attached to the FAculty of Education, Kagawa University


 TOP >  教育研究 > 研究の方針・経緯

研究の方針


 研究活動に関する本校の伝統的思想は、教育実践そのものの場から研究課題を発見し、問題解決を通して、知見を求め、一般化理論化を図り、再び実践活動への帰環を図るところにある。


研究の経緯


第1期(昭和22年〜29年)----新制中等教育の黎明期----

 現実的には生活主義教育の実践の中から、カリキュラム開発に主眼がおかれた。
 ・昭和24年 カリキュラム研究会
 ・昭和27年 合同研究発表会 中学校教育運営の諸問題(坂出会場)
 ・昭和28年 合同研究発表会 中学校における各教科の重要課題(高松会場)
 ・昭和29年 合同研究発表会 学習指導内容の充実と学習指導法の改善(高松会場)


第2期(昭和30年〜39年)----科学的・効果的な学習指導法の追求----

 「科学的な学習指導法の研究」に中心がおかれ、その間附属坂出中学校との共同研究も活発に行われた。
 ・昭和30年 合同研究発表会 学習内容に即応する学習指導方法の改善(坂出会場)
 ・昭和31年 合同研究発表会 如何にして思考力を養成するか。如何にして基礎学力・基礎能力を養成するか。(高松会場)
 ・昭和32年 合同研究発表会 学習指導法を合理化し、能率を上げるための対策(坂出会場)
 ・昭和33年 合同研究発表会 学習指導の合理化と能率化(高松会場)
 ・昭和34年 合同研究発表会 学習意識の尊重と学習指導の合理的展開(坂出会場)
 ・昭和35年 合同研究発表会 科学的学習指導の研究(高松会場)
 ・昭和36年 合同研究発表会 科学的学習指導の研究(坂出会場)
 ・昭和37年 合同研究発表会 科学的学習指導の研究(高松会場)
 ・昭和38年 合同研究発表会 科学的学習指導の研究(坂出会場)



第3期(昭和40年〜51年)----教育の近代化----

 パイロット・プロジェクトとして「コンピュ−タをベ−スとする教育システム」の開発が行われたが国の教育における、コンピュ-タ利用の先鞭をつけた。
 最終段階では、教育工学的手法を駆使した「多目的総合教育システム」の開発に成功した。
 ・昭和40年度 この年の9月、「半自動教育システムの理論と実際」をテ−マに、第1回全日本教育工学研究発表大会が、本校主催のもとに開かれた。
 ・昭和44年度 「教育の機械化」をテ−マに第2回全日本教育工学研究発表大会を開催。
 ・昭和45年度 ミニコンピュ−タNEAC-M4を導入し、CAIシステムの開発に着手し、そのソフトウェアの開発を行った。
 ・昭和48年度 「教授・学習過程の最適化をはかるには、どのようにすればよいか」をテ−マに研究発表大会を開催した。



第4期(昭和52年〜平成6年)----教育の人間化----

 多目的総合教育システムをベ−スにしながら、個人別、グル-プ別研究に重点がうつし、研究成果の多様化・客観化をはかり、創造性のある開かれた学校の総合的開発を企画した。
 ・昭和52年度 生徒ひとりひとりの学習の成立をめざしたデ−タの収集とその活用
 ・昭和54年度 教育の基本課題に関する基礎的検討(1)
 ・昭和56年度 教育の基本課題に関する基礎的検討(2)
 ・昭和58年度 教育の基本課題に関する基礎的検討(3)---個性化をめざす教育過程の展開---
 ・昭和60年度 主体制・国際性を軸とする個性化教育のあり方---セミナ−実践を通して---
 ・昭和62年度 人間としての生き方を学ぶ教育過程の創造---人間セミナ−を通して---
 ・平成元年度  人間関係を結びつつ人間性豊かなものの見方を学ぶ学習の展開---「知る」「考える」「交流する」ことの有機的組織化による---
 ・平成3年度 人間関係を結びつつ人間性豊かなものの見方を学ぶ学習の展開---体験的な活動をもとに考えを練り合わせる指導を通して---
 ・平成5年度 人間としての生き方を学ぶ教育過程の創造---人間関係を結びつつ人間性豊かなものの見方を学ぶ学習の展開---
 ・平成6年度 人間形成を目指した学習の在り方(文部省研究開発指定)

研究開発学校指定研究(平成3年〜5年)
 本校の総合教科としての「人間科」,選択教科としての「セミナー」は,古くは昭和52年度に始まる総合創作学習や,昭和56年度からの「セミナー」,生き方教育に視点を当てた昭和62年度からの「人間セミナー」と続くこれまでの研究の発展的内容として位置づけられる。すなわち,これまでの実践研究成果の積み上げの上に立ち,さらに問題点や課題の克服のため,研究開発学校として研究に取り組んだといえる。

研究主題 人間としての生き方を学ぶ教育課程の創造 人間関係を結びつつ人間性豊かなものの見方を学ぶ学習の展開 --人間科,セミナー,教科指導を通して--

実践の内容と成果
 ア 新教科「人間科」での実践と成果 ?体験的な活動を導入した道徳教育の実践から  生徒を取り巻く現実社会に教材を求め,生き方教育に視点を当て場を設定し,体験を通した深い価値の内面化が出来た。 ?総合教科として位置づけられたことから生き方に関わる価値を発見したり追求したりするのは単独の教科や領域だけで出来るものではない。各教科の持つ科学的な認識を重視し,現実社会を取り巻く諸問題に対応していく能力を身につけさせ心情面の共感的理解に留まっていた従来の道徳から,より深い価値認識をさせることができた。
 イ 選択教科「セミナー」での実践と成果 ?選択教科の拡大と学年ごとの下位目標の設定から  選択教科を全学年に設定し,学年の発達段階を配慮しながら,学年ごとに共通の下位目標を設定した取り組みにより,選択教科のねらいである「自ら主体的に学ぶ能力や態度」の育成がなされた。各学年での指導目標による教科配置から第1,第3学年には,教科内での発展性を意図した。また,第2学年では,表現能力に関わりのある教科を配置したため,段階的,系統的に学習方法を身につけさせることができた。
 ウ 教科指導での実践と成果 ?体験的な活動の導入から学習への興味や関心を喚起し,学ぶ意欲を高め,生徒に多様な見方や考え方をさせ,事象の本質をとらえさせるための教材や課題の開発,設定が進められた。練り合わせる場を設定した指導から各教科において,得られた知識や考え方を他の情報と結びつけ,それを構造化,体系化し,新たな考えや価値を創造しようとする態度と能力が形成された。
 エ 運営上の成果,研究組織を検討し,理論や評価,カリキュラム研究のためのプロジェクト班の組織や具体的運営における学年群での教官組織は実践研究へ強い自覚と連携を生み出した。



第5期(平成7年〜平成13年)----学びの最適化----

 教育の人間化を目指した第4期の研究成果としての「人間科」「セミナー」と各教科について,それぞれの目標を達成するために学習内容・方法の最適な組み合わせを追求した。
 ア 教科相互の学習内容の関連づけと編成 ?教科課程(教科館の関連,連動,統合)いかなる関連を持って教科内容を組織するか【relation】
 イ 学びの過程に基づいた学習内容,方法の組織 ?教材化(理解,分析,精選,構造化)どのような方略のもとで教材を構成するか【strategy】
 ウ 授業(授業形態,支援,指導スキル,メディア等)具体的にどのような仕方で働きかけるか【tactics】平成9年度研究大会では【思考力,判断力を育てる学習活動】をメインテーマに,生徒・教師・集団の3主体授業の在り方を求めた。

研究開発学校指定研究(平成10年〜12年)
 「自立」「共生」するために必要な資質・能力を育成するとことねらいとした総合教科「共生科」の創設と,教科の再編による「基礎教科群」の創出をもとに基礎教科と総合的な学習の交互作用的なカリキュラム構成を目指した。

研究主題 21世紀に求められる資質・能力の育成を目指して-- 教科改変と総合教科「共生科」による教育課程の開発 --


第6期の研究推進(平成14年〜平成23年) ----教科改変・新教科設立による新しい教育課程の開発----

 第5期の研究を受け,21世紀の中葉に活躍が期待される子どもたちが「自立・共生」するために,どのような資質・能力を育成する必要があるか,という新しい視点から「教科再編・新教科設立」に向けて研究を進めた。
 ア 教科改変と絶対評価の実践的研究
 ・各教科が教育課程全体を意識したうえで,新しい枠組みや内容構造を明らかにした。総合教科「共生科」や選択教科との相互補完関係を重視し,内容構造のみならず,これからの時代に必要だと思われる資質や能力の育成も重視した教科改変を模索した。また,集団準拠評価から目標準拠評価への転換に伴い,評価事例の収集と分析から,その在り方を帰納的に見直し,指導の改善に生かす研究を行った。
教科改変構想図
教科改変構想図
教科改変構想(平成14年)
 評価の研究の過程で,生徒の学習状況に応じて基礎・基本を強化する必要性を感じ,「広げる」「深める」の二つの方法による発展的学習の実践化も行った。
 イ 体験と理論の往復にもとづく教科内容の見直し
 学習者を取り巻く理論的な世界と実生活との関連,体験としての感覚を重視し,各教科の内容を「体験と理論の往復」を視点に見直す研究を行った。
 ウ 総合的な学習の教科化と必修教科の見直し・・・総合教科「未来志向科」の創設

研究開発学校指定研究(平成20年〜23年)
 これからの時代に求められる力を「あらゆる場面で周囲をを取り巻く状況を読み取り,自ら考えを深め,柔軟かつ創造的に問題を解決していく力」と考え,その力を育成するために,今日的な課題を学習内容とした総合教科「未来志向科」を教育課程に位置付けた。また,必修の9教科は,教科の特性に応じて,学習内容や学び方によるつながりを持つような教科内容の見直しを図り,未来志向科の学習と相互に関連させた教育課程を開発した。

教育課程
平成23年度の教育課程
研究主題 これからの時代に求められる力を育てるための,総合的な学習の教科化と必修教科の見直しによる教育課程の研究開発



第7期の研究推進(平成24年〜)----未来を創造する学びの追求----

 変化の激しい時代においては,社会を取り巻く課題や現実を受け止めながら,他者と共に社会に働きかけ,生き抜いていく力が必要である。先行きの見えにくい未来を切り拓き,他者と共に社会を創造していく人間の育成を目指し,「未来を創造する学び」を研究主題に掲げた。  前研究からの継続性を生かすとともに,研究主題の「未来を創造する」に沿った「自己の実現」と「社会の創造」の特色を表すために,未来志向科を教育課程の中心に置き,一人の学習者の立場から広く実社会を見据えた教育課程を編成した。学習者の学びが学校のみに閉じることなく,実社会を意識しながら行われるような教育実践を行う。

研究開発学校指定研究(平成27年〜30年)

研究主題 これからの時代に必要な資質・能力「コミュニケーション能力」「創造的思考力」を育成するための新領域「創造表現活動」を設置し,表現に関する教育の充実を目指した教育課程の研究開発

教育課程
平成28年度の教育課程


 表現を重視した学習を行う新領域「創造表現活動」を創設し,教科で扱う表現活動や創造的な活動とも関連させた教育課程を構築する。創造表現活動を中心とする学習を通して,他者との関わりの中で自己の生き方や在り方を振り返り,自らの知や価値観を更新するなど,これからの多文化共生の時代を生き抜くことができる学習者の育成を目指す。



書籍案内






Copyright(C)2014 Takamatsu Junior High School All rights reserved.