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Mac OS 8.6:システムフォントが突然表示できなくなる
ディスクキャッシュ:速度を落とす場合ほか
9600 で起動しない事例
TechTool Pro 2.5 日本語版アップデータ
TechTool Pro 2.5.1 の最適化機能
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[ 99/7/20]



7/18 項目 "仮想記憶とディスクキャッシュの最適値" を Tips & FAQs に仮想記憶とディスクキャッシュの最適値として収録した.



● Mac OS 8.6:システムフォントが突然表示できなくなる


私のマシンで起きている.最近ネット上で同様の報告がいくつかあったそうなので,ある程度一般的に起きることのように思われる.

マシン使用中(私の場合は必ず Netscape 使用中)に Finder のメニューバー,メニュー,ウインドウ内のファイル名,アプリケーション内の文字表示が突然できなくなる.それまで表示されていた部分については表示されているが,モニタを再描画させると消える.マシンを再起動すると障害は解消する.強制再起動する必要はなく,メニューからそれらしい位置を推測することで再起動することができる.パワーキーを押して出てくるダイアログの左端のボタンをクリックすることでも良いはずだ.

この障害はこれまでに数回起きている.最初はとにかく再起動したが, 2 回目にいろいろ試してみた.

まず, Finder を強制終了させてみたが改善はない.次にワープロや Illustrator を立ち上げてみて,文字表示させてみた.案の定,消えるのは Osaka 関連だけであり,他の ATM, TrueType フォントで表示させると表示できる.そこで,アピアランスコントロールパネルを起動させてフォント関連の設定を変更してみたところ,ラージ/スモール・システムフォントの設定を変更しても変化はなかったものの, Finder 表示フォントを Osaka などシステムフォント以外の ATM, TrueType フォントに設定すると, Finder 上のファイル名称等は表示されるようになった.だが,アピアランス上の設定変更ではそれ以上の改善はないので結局再起動した. Osaka などのシステムフォントで起きる現象のようだ.

この障害はこれまで 3 回起きている.数日から一週間に一回程度だろうか.ところが今日 3 度続けて起きた.ここ数週間について起きていて,過去には起きていなかったことについて思い当たることは仮想記憶をここ数週間で切るようになったことであろうか.私はここ数ヶ月仮想記憶を使用していた.しかし,最近購入したバックアップ装置が仮想記憶でエラーを出すために仮想記憶を切るようになった.本障害が出始めたのは仮想記憶を切ってからのように思える.

仮想記憶とフォントについては iMac の Finder の文字化けがすぐ思い当たる. Mac OS 8.6 での Font Manager の問題なども関連しているのだろうか.仮想記憶を使用した環境で本障害が起きている例があるとすれば私がここで書いた推測は誤りである.

一応仮想記憶をオンにしてみることにした.バックアップする際にはその都度マシンを再起動することにでもする.

追記:
99/7/30 項目 " Font Manager Update 1.0 "
および 99/8/22 項目 " Font Manager Updater 1.0 日本語版"
を参照のこと.



●ディスクキャッシュ:速度を落とす場合ほか


飯森氏からこのところ続いているディスクキャッシュの話題に関して,主にディスクキャッシュが逆に荷負荷となり,処理を遅くする場合があることと,それらが考慮されているアプリケーションとそうでないアプリケーションがあることについてお教えいただいている.

Mac の File Manager には Read/Write 単位で Disk Cache の使用/不使用を指示する機能があります. Disk Cache が有効なのは何度も繰り返し Read/Write する data に対してですので, 1 度しか Read/Write しない data は逆に Disk Cache を介さず処理した方が高速になります. Document の save/Disk 全体の scan/大量の data の disk への取り込み等の処理は Disk Cache を使うと遅くなる処理の例です.不要な data を cache するのは,無駄な cache algorithm が動きますし,最悪それまでに cache に入っている data を追い出す場合もありますので,想像以上に速度を落とします.

Application の起動時間は以前に比べ劇的に高速化されています.これは主に仮想記憶の改良によるものですが, Code Fragment Manager が実行 code の Read 時 Disk Cache を使わなくなったことも一因です. Disk Cache 状態は MacsBugで "cache" command を使うと見ることができます.

結論としては, Disk Cache 使用/不使用をきちんと control したり,効率の良い単位で Read/Write したりと, I/O 効率に配慮している application は Disk Cache の設定に影響されず最高の性能を発揮しますが,手を抜いている application は System 状態や Disk Cache 設定に影響されやすく,自身はもちろん System 全体の性能も落とします.

氏の作成されたアプリケーションはもちろん最高の性能が出るように Disk Cache の使用/不使用が細かく control されている.私は氏の RestorePosition (デスクトップのアイコン位置を記録,復元)をありがたく使用させていただいている.

私がテストして公表したデータは Macintosh のシステムあるいは Finder でのディスクキャッシュの働きについてであった.アプリケーションの場合についてテストしてないことにご注意いただきたい.アプリケーションでテストするのは今回の場合難しい点がある.

飯森氏のご指摘によれば,アプリケーションにはディスクキャッシュの影響を被るものと影響が及んで遅くなるようなことがないように考慮されたものがあるということになる.飯森氏ご指摘のようにアプリケーションによって異なる結果が出るわけだから,どのアプリケーションでテストするかで異なってくる.また,同一環境,同一アプリケーションであっても結果は異なってくる.例えば Photoshop についてテストすることはできるのであるが,同一マシン環境でも Photoshop へのメモリ割り当てによっては違った結果になるかもしれない.割り当てメモリ値はほとんどのユーザで異なると思われるので,テスト結果に一般性を持たせるには少々考えてから実行しないといけない.また,ユーザは通常一種類のアプリケーションだけを実行するとは限らない.

そのようなわけで,アプリケーションについては各自がよく使用するアプリケーション類を用いて各自のマシンでテストするのが一番であろう.山本氏からは,氏がテストされたディスクキャッシュ値が及ぼすアプリケーション実行速度への影響について公開されたページ等をご紹介いただいた.

1・Disk cache容量についての考察
2・アプリケーションとDisk cache容量についての考察

氏の実行されたテストによれば,そのアプリケーションについてはディスクキャッシュを多く取った方が良い結果が出ている.飯森氏のご指摘から類推すれば,アプリケーションによっては異なった結果も出ることがあるかも知れない.私にはそのあたりはよく分からない.(山本氏は,氏の環境にご注意いただき,一般性はないかも知れないとお断りである)貴重なデータであるので,飯森氏のご指摘と併せてご参照願いたい.



● 9600 で起動しない事例


坂本氏からお知らせいただいた.氏は PowerMacintosh 9600/233 のメモリ増設に伴い漢字Talk 7.5.5 から Mac OS 8.1 にシステムアップデートした.ハードディスクを初期化後 Mac OS 8.0 をインストールし, Mac OS 8.1 アップデートしたところ,正常に起動できない障害が起きた.機能拡張読み込み前にフリーズする.他の 2 台でも同様だそうだ.

システム CD から,また shift 起動では起動するが, Mac OS 基本にして起動すると起動できない.コンフリクトかというと,バックアップ MO から起動することからそのようには考えられない.PRAM をクリアして SCSI チェーン上に別のシステムがあれば起動する場合がある.

過去に本データベースの 4400 での Mac OS 8.1 起動時の問題に類似しているように思えることから 4400 での回避法を行ったが効果はなかったそうだ.

参考:
98/1/31 項目 " Mac OS 8.1 : 4400 起動時の問題"
98/2/16 項目 " Mac OS 8.1 : PRAM クリアしないと立ち上がらない"
98/2/17 項目 " Mac OS 8.1 : Tanzania 使用機種での起動時のクラッシュ"
98/2/20 項目 " Mac OS 8.1 : Tanzania 使用機種での起動時のクラッシュ(継続)"
98/2/23 項目 " Mac OS 8.1 : 起動時のクラッシュ:アップルメニューオプション"
98/3/19 項目 " OS 8.1 / 4400 起動問題"
98/5/1 項目 " Mac OS 8.1 / 4400 の問題"
98/5/29 項目 " 4400 : OS 8.1 で起動しない:回避法か?"
98/6/20 項目 " 4400 の OS 8.1 起動問題: Drive Setup 1.5 で回避か?"
98/6/23 項目 " Mac OS 8.1 での 4400 の起動問題(ここまでのまとめ)"
98/6/26 項目 " Tanzania 基板のメモリスロット使用順に関する起動時クラッシュ"
98/6/26 項目 " 4400 /Mac OS 8.1 の起動問題: Apple の説明"
98/7/23 項目 " Mac OS 8.1 : 4400 の起動問題:TIL "
98/8/24 項目 " Power Macintosh 4400 Update 1.0 "



TechTool Pro 2.5 日本語版アップデータ


Mac OS 8.6 に対応し,ディスクの最適化(オプティマイズ)機能が加えられた.以下に "アップデータについて" に記された内容を記す.

●インターフェース
・シンプルインターフェースを追加.
・Caps lockキーの警告を追加.(シンプルインターフェース,スタンダードインターフェース)
●テストパネル
・ファイルとディスクの最適化機能の追加.(最適化)
・初期設定項目に"自動修復"オプションを追加.
・新たなエラーコードを大量に追加.(ドライブ)
・USBフロッピーディスクドライブに対応.(フロッピー)
・ボリューム名ではなくドライバの情報を表示.(ドライブ)
・カスタムアイコンが設定されたドライブの表示を可能にした.
 (エキスパートインターフェース:ファイル構造,Finder情報,メディア検査,ファイルの復活,最適化,ボリューム構造)
・修復機能の速度の大幅な向上.
・カスタムアイコン項目で"アイコン"リソースのチェックを追加.(Finder情報)
・印刷ルーチンを改善.
・メモリの物理配置を表示.(RAM)
・「確認と修復」機能を強化.(ボリューム構造)
・エラーリストに「表示」ボタンを追加し損傷したファイルを表示.(ファイル構造)
●コントロールパネル
・空にしたごみ箱のファイル復活機能を追加.(Trach Cache)
・ボリューム構造を記憶,比較する機能を追加.(診断)
・特定時刻にプロテクト情報を更新する機能を追加.(Protection)
・コントロールパネルの機能とデザインを変更.
・コントロールパネル初回起動時にシリアル入力が必要.
・最終更新日の表示を追加.(Protection,診断)

TechTool Pro はハードウェアテストが組み込まれている点が他の診断ユーティリティと異なり,特色となっている. TechTool Pro を他のディスクユーティリティと混同してはいけないだろう. TechTool Pro はディスクユーティリティ機能も持った独自の総合 Macintosh 診断ユーティリティである.

TechTool Pro には,独自の PRAM クリア, Desktop 再構築機能がある.通常の PRAM クリアやデスクトップ再構築では不十分な場合,それ以上の内容までクリアできる.そのようなクリア自体は TechTool Pro を使用しなくても可能であるが, PRAM クリアはそれを手軽に行えるし,デスクトップ再構築では Finder コメントを別に待避させて行うために Finder コメントを消さずに済む.これは便利な機能であるが,何らかの障害が発生していたり,対応バージョンによっては機能が正常に動作しない場合があるので頼り切りになるわけにはいかないだろう.同様の機能を提供する他のユーティリティソフトでも同様である.



● TechTool Pro 2.5.1 の最適化機能


TechTool Pro 2.5 日本語版アップデータによってアップデートされたバージョンは 2.5.1 となる.

アップデータはアップデート時に機能拡張,コントロールパネル類がシステムフォルダ以外の場所に待避されている場合でもシステムフォルダを変更せずに待避された古い機能拡張類をアップデートするようにできている点を評価したい.このようなハードディスク診断修復ツールの類のものの中には大量にシステムフォルダに機能拡張類をインストールするものがあるが,それは考えものである.本ユーティリティでも機能拡張フォルダに "Microsoft OLE Extension" ほかを置くようになっているのだが,アップデートの際に別にユーザが待避させている場合は問題ない.

最適化機能についてそれら機能拡張類は必要なく,アプリケーション単独で使用できる.また,最適化は起動ボリュームに対しても行える. TechTool Pro 2.5 のプログラムをメモリに読み込んでから, Finder ほか使用中のファイルを終了させて,メモリ上の最適化プログラムを実行する.これは起動ボリューム以外を対象にしても同様である.

実行後, TechTool Pro を終了させると再び Finder 他が読み込まれる.しかし,システムファイルの多くの部分(コントロールパネルと機能拡張の一部,コントロールバー項目など)が読み込まれないままになるので完全な復帰はできない.最適化後には再起動が必要である.また,再読込後,デスクトップ不可視ファイルの読み込みに失敗するのか,ファイル類のアイコン表示に異常が出たケースがあった.起動ボリュームなどに対しても行える機能はあくまでも別ボリュームから立ち上げる必要を無くしたものであると認識すべきである.

最適化は断片化したファイルをいったん空き領域に連続した形で待避してから書き戻すようだ.そのため,大きいファイルが断片化している場合,最低でもそのファイルの容量と同じ「連続した」空き容量がなければならない.例えば, 400MB のディスクイメージファイルがある場合, 400MB 以上の連続した空き領域が必要である.ハードディスクの空きが少ない場合や,大きいファイルがある場合,このプログラムはほとんど実用にならないのではないだろうか.最適化後のファイルのレイアウトの仕方がどうなっているのかはよく判らなかった.

最適化を実行してもボリューム作成日は修正されない.ボリューム作成日を参照するようなプロテクトのフォントでも問題はないだろう.しかし,アンカーファイルを移動するかどうか私にはそのようなファイルがないので判らなかった.プロテクトのあるアプリケーションやフォントなどを使用している方は本機能の実行については慎重になっていただきたい.また,試験的に使用している間にアプリケーションが終了できなくなることも起きている.

前項でも書いたように TechTool Pro は Macintosh の総合診断ユーティリティである.ディスクの最適化機能のみを取り上げてそれだけで TechTool Pro を評価するのは片手落ちであることを十分ご考慮いただきたい.



(C) Akiyama Satoru



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