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Adaptec 2940U2W 4.1:クローン機での動作とファームウェア 4.0
ことえり:アプリケーションのショートカットに影響する場合
ATOK12 :漢字変換時の option+space の復活
ATOK12 :書き込み禁止エラー
PowerBook 同士の SCSI 接続での ID 設定
Mac OS 8.1 以降の情報ウインドウでの "種類" 表示の変更
Blue & White G3 : ATI Graphics Accelerator によるマイナーバグ
メモリコントロールパネルで仮想記憶の項目がない場合
よもやま: PowerBook を買い替えたこと(1)
SCSIProbe 5.1.1
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[ 99/3/22]



● Adaptec 2940U2W 4.1:クローン機での動作とファームウェア 4.0


99/3/18 項目 " Adaptec PowerDomain 2940UW 4.1: Macintosh クローンと非互換の警告" にも関わらず,村田氏はクローンでの PowerDomain 2940UW アップデータを使用しても何も問題が出ていないとお知らせくださった.また,あわせてクローン機での安定動作例をお寄せいただいている.

村田氏は SuperMac S900 に PowerDomain 2940UW を使用している.後述するように,カードのターミネーション設定を自動から「 Wide to Narrow 」にすることでファームウェア 3.0 で安定して使用できていた.ファームウェア 4.0 正式版の発表時にアップデートしたが,以前と変わりなく,カードに接続した外付けハードディスクからも問題なく起動でき,何の問題も発生していないそうだ.

村田氏は当初カードに Ultra-Wide 接続した内蔵ハードディスクを認識しないほか,省エネルギー設定でのスリープ後に S900内部バス接続ドライブがマウントしないというような障害があった.
SuperMac S900/Newer G3カード(266/514)/PowerDomain 2940UW
カードのインナー Ultra-Wide コネクタに Quantum 製 9.3G HD
外付け端子に変換コネクターを介して 4G と 1G(IBM製)の Fast SCSI HD
ドライブ設定で初期化できるハードディスクはドライブ設定 1.6.1.その他は B'sCrew 3.0. OS は 8.5.1

秋山注: Mac OS 8.5.x ではドライブ設定 1.6.1 インストール時に大変まれであるがブートブロックが破壊されることがある.既に 1.6.1 で問題ない場合は差し支えないが,これからドライバアップデートするというような場合 1.6.2 以降を使用した方がよい.

メーカに問い合わせた際のサポートからの回答では,

1.互換機での使用は未検証なのでおすすめできない.
2. G3 カードとの併用は同期のタイミングがとれない可能性がある(何件か報告があがっている)元の CPU に交換して使用して下さい.
3.カードのターミネータ設定は自動のままでよい.

との事であった.

しかし,氏はマニュアルに上記のような接続の場合はカードのターミネーション設定を自動で不都合がある場合は「 Wide to Narrow 」に設定するという記述を発見し,そのように設定を変更すると問題なく動作するようになり,ファイルサーバとして大変安定して稼働しているそうである.



●ことえり:アプリケーションのショートカットに影響する場合


むらもと氏からお知らせいただいた.氏は Mac OS 8.5 にして以来,ことえりでかな入力にしているときアプリケーションでショートカットが利かない症状に気がつかれた.

ことえりでかな入力にしているとき「ことえり初期設定」があると以下のアプリケーションでショートカットが使えないそうである.

・ Canvas 5
・ Acrobat Reader 3.0J
・ CodeWarrior R3

氏のさんでぃまっく 1999.03.14 に詳細が述べられている.私もAcrobat Reader 3.0J のことえりかな入力でショートカットが利かないことを確認できた.また,Acrobat Exchange 3.0J でも同様の症状が出ることも確認できた.



● ATOK12 :漢字変換時の option+space の復活


伊菅氏によれば, ATOK12 では漢字変換時の option+space のショートカットが機能するよう復活している. ATOK8 にあった変換時の option+space で次候補 10 語が表示される機能が ATOK11 でできなくなっていたもの.

参考:
98/3/31 項目 " ATOK11 の問題"



● ATOK12 :書き込み禁止エラー


ATOK12 で変換時に「書き込み禁止」というエラーが出る場合,ユーザー辞書が壊れている.



● PowerBook 同士の SCSI 接続での ID 設定


99/3/20 項目 "最近経験したこと:ハードディスククラッシュとユーティリティ" 中に記した, PowerBook 同士の SCSI 接続時に ID 2 の設定は同じでも問題ないのではないかと書いたことに関して,佐藤氏からご確認をいただいた.

佐藤氏はこれまで, 540c ( OS 8.5.1)と 550c ( OS 8.1) ,また, 540c と 100 での接続経験があり,問題なかったということである.

ということで,私も両方の PowerBook の保証が残っている今が実験時だと思ってつないでみた.問題ないようだ.接続した状態で(無事)起動してから Apple システム・プロフィールを開いてみたら,内部 ATA 0 に内蔵ハードディスクが,また, SCSI バス 0 に SCSI モードディスクモードで接続した別の PowerBook のハードディスクが表示されていた.ということで BUS 系統が全く別なので問題ないことを確かめることができた.( PowerBook G3 Series 300/ PowerBook 2400/240. OS は両方とも 8.5.1 )

私の場合は最近の PowerBook で内蔵ハードディスク等は ATA/IDE であるから上記のような Apple システム・プロフィールのような表示となって問題ないことが分かったのと同様に,佐藤氏の場合, SCSI 内蔵ハードディスクは ID 0 であり, SCSI ディスクモードの ID 設定とは関係ない.そのため,その PowerBook に接続されたハードディスクの設定が ID 2 でも何ら問題はないという事になる.

なお, PowerBook では ADB 接続をスリープ中に着脱できるが, SCSI 接続と切断は終了して行わなければならない. PC カード類でのスマートメディア等記憶媒体の着脱も同様で,スリープ中に強制的に行うことは重大な結果を招きかねない.

SCSI ディスクモード接続の PowerBook のハードディスクからの起動は可能である.これはデスクトップマシンに PowerBook を接続した場合でも同様である.



● Mac OS 8.1 以降の情報ウインドウでの "種類" 表示の変更


MATSUBAYASHI 氏から Mac OS 8 以降, Finder 上でフィルの情報ウインドウで "種類" で表示される内容が kind リソースを反映しない場合が増えたことをご指摘いただいている.これは 8.1 からの Finder が地域コードを判定し,そのシステムのプライマリスクリプトと一致する場合のみ表示させるようになったためだそうだ.そのため,日本語システムでは英語版アプリケーションの Kind リソースが表示されないことになる.

Mac OS 8.0 までは問題なかったのですが, 8.1 になってから,Finder でファイルの Get Info しても「Kind」欄が kind リソースを反映しない場合が増えた様に思います.例えば,8.0 までなら,"TEXT", "ttxt" のファイルは「Kind」欄に「SimpleText text document」と表示されていたのが, 8.1 以降は単に「SimpleText document」と表示されるといった具合で.その他にも「StuffIt 3 archive」が「StuffIt 5.0 document」と表示されるといった具合です.

アプリケーションの kind リソースは以前と同様存在しているのにどうやら 8.1 以降の Finder がその内容を反映していないのでは?と思いました.デスクトップの再構築,HFS <-> HFS+ などいろいろ試してみましたが,どうも問題は解決しませんでした. で,先日やっと原因を見つけました.

ResEdit(kind resource 用の template を使って)で SimpleText を開き,kind resource を眺めますと, file creator(先頭の 4バイト)に続いて, 1バイトおいて次の 1バイトの数字が「kind string localization region」を表しているそうです. ご存じの通り localization region として U.S. は 0, Japan は 14 が割り当てられておりますが(その他の localization region に対応する数字は vers リソースなどを眺めると分かります), 8.1 以降の Finder は,この kind resource の region code をきちんと見るようになり,現在の System の Primary Script code と一致する kind リソースのみ反映して表示する様です.

つまり,日本語版 Mac OS 8.5(Primary Script = 14)では,英語版のアプリケーション(kind resource の localization region = 0)の kind リソースの中身は Finder の Get Info では表示されないということです. 試しに,SimpleText を ResEdit で開いて,kind リソースをコピー,複製された方の kind リソースの localization region を 14 に変更し保存,デスクトップの再構築を行ったところ,無事「SimpleText text document」と表示されました.

これと同様に,U.S. のシステムに JLK をインストールして(Primary Script = 0),日本語版アプリケーション(kind resource の localization region = 14)を入れても,その書類の kind リソースは反映されないことも予想されます(未確認).この場合も,上述の方法で kind リソースをコピーして複製された方の localization region を 0 にすれば同様に表示されるようになるものと推察されます.

なお,当方の環境は 8.5.1 (U.S.) + Multilingual Language で, Script Switcher を使って Primary Script を Japan にしたものです. 念のために,自宅の Mac OS 8.5.1 日本語版の環境でも試してみましたが,やはり同様です.



● Blue & White G3 : ATI Graphics Accelerator によるマイナーバグ


MacFixIt 99/3/19 に ATI Graphics Accelerator がシステムクラッシュを起こすケースの投稿があった.モニタ解像度を 1600x1200 75Hz に設定し, ウインドウのアイコン表示の大きさを大小で切り替えるとクラッシュするそうだ. Apple 技術サポートも確認しているという.



●メモリコントロールパネルで仮想記憶の項目がない場合


"メモリ" コントロールパネルで仮想記憶の部分が現れない場合がある.これはハードディスクの空き容量以上に RAM を搭載した場合に起き,仮想記憶をオンにすることができない.回避法はハードディスクの空きを確保することである.



●よもやま: PowerBook を買い替えたこと(1)


最近マシンを PowerBook G3 Series に移行して,大学と自宅をこれで移動できるものかどうか試験的に使っている.私はそれまでメインマシンとして 2400 を使用していた.移行した理由は 2400 のメモリ制限のためいろいろ不便に思っていたことと, SCSI ディスクモードを使うことが前提の場合, 2400 には搭載ハードディスクの容量限界があり,現在何とか使えているもののすぐに足りなくなることは目に見えていたからである.どちらにしても. 2400 というマシンのハードウェアの限界であり,増設カードなどで改善できることではないために移行せざるをえないと思っていた.

( SCSI ディスクモードと言えば,今後発表される Apple 製ノート型マシンの SCSI ディスクモードはどうなるのだろう.起動シーケンス, ROM 内容に大きい変更があれば機能が継承されるかどうかわからない)

PowerBook G3 Series を購入したものの,その大きさと重さについて購入前から懸念があり,現在の使用形態を維持しながら移行できるものかどうか分からず,試験的に使っているというわけである.

実際に, 2400 から PowerBook G3 Series にしてみて何がよかったかというと,キーボード(US)がとてもいいことであった.もちろん,メモリ搭載量を多くできることには満足している.他にはバッテリ持続時間が長いこと.さらにそれに続いて,画面が大きいことと CD-ROM が使えること,ネットワーク関連のポートが作りつけになっていることなど便利に感じている.また,パームレストはよくできていると思う.

G3 の速さはまあまあよかったが,速さはこれらページを作成する程度ではあまりありがたみはない.これまで デスクトップ機や iMac などの G3 機で私の PowerBook G3 Series より遅いはずの機種をセットアップ等で触ったときでも Finder の動作も速いなあと思ったりしていたものだが,実際に PowerBook G3 Series に乗り移ってみると Finder はそれほど速いとは感じなかった.( G3 機を自分の所有マシンとして使うのは今回の PowerBook G3 Series が初めてだ). Photoshop を使うと速さは実感できるが,色を伴う作業はまだ液晶モニタでは限界がある .

心配していた大きさと重さだが,まだ経験が浅いのでよく分からない.大きさよりも重いことが問題だ.一応,大学と自宅の自転車での片道 15 分ほどの往復くらいでは使えそうだと思っている.あと, PowerBook G3 Series でよく言われる格好のよいことだが,ラバー部分など取り扱いに気を使うことになってしまって,その点はマイナスだ.また,ラバー部分を手で持つと,手の跡などが残って見苦しいことがあるが,かといって持たないわけにはいかない.格好のよいことは大切な事だが,私はあまり道具の取り扱いに気を配りたくはない.


「熱について」

熱については 2400 でも多少苦労させられたが, PowerBook G3 Series でもあるかも知れない. 2400 では夏に使うとキーボードが熱を持ち,指が不快になり使うのがつらいことがあった. PowerBook G3 Series はそれ以上ではなかろうかと思える. 2400 では冬に打鍵で指が冷えてきたことがあったが, PowerBook G3 Series ではいつも暖かい.これは冬にはいいのだが,夏にはこたえるのではないだろうか.

キーボードまたはキーボードの底に傾斜をつけて向こう側に熱が逃げるようにすれば多少は手にダメージが少なくなるというアイデアはどうだろうと思ったが, PowerBook を置くときに向こう側を持ち上げれば底面の熱も放熱しやすくなるのでその方がいいわけだ.

私は自宅では畳に置いて使うことが多く, 2400 では全体を傾けるための台を適当にでっちあげていた. PowerBook G3 Series 用ではサイズが合わず作り直すか改造しなければならなかったのだが,時間がなくてできていない.今のところ,適当な大きさの金属製トレーを見つけてそこに傾けて置いている. (246×347 のケーキ用パンだそうだ.左右はトレー内に収まるが,奥行きが収まらないために自然と傾いて入る)

熱から話がそれていくが,補助具としては,仰向けに寝ころんで使うときに腹部の上にまたがらせて据えるような支持架のようなもの(例えばこんなもの)を考えているのだが,これはさらにいつになるやら. 2400 の時代に PowerBook を大きく開いて腹部に乗せて使っていたのだが, 2400 の角が腹部に食い込んで痛くなっていたことを解決するために考えていたものである. PowerBook G3 Series ではその重さと手前の側面がやや尖っているので仰向けに寝ころんで使うのは無理だろうと思っていた.ところが,実際にやってみると, PowerBook G3 Series は大きいので腰骨に乗せて使えるためにかえって痛くないことに気が付いた. 2400 はケース手前の部分のカーブがややきつく,その部分が腹部を圧迫するのだが, PowerBook G3 Series はカーブが少し緩く,ケースのラッチ部分がへこんでいるので負担が少なくその分腰骨部分に重さを分散させ易い.

パームレストは 2400 で長時間作業すると角が手のひら下部に当たって痛かったりしたのが, PowerBook G3 Series では広く大変使いやすくなっている.しかし,ここが熱くなるとつらさも一層増すだろうか. 2400 ではパームレスト左側が特に熱くなったが, PowerBook G3 Series はやや左が温度が高いと感じるものの,左右の差はあまりない.また,トラックパッド上面は 2400 ほど熱くならないように思う. PowerBook G3 Series の底面の熱さは相当のもので,これは膝に置いて使うと,自重もあってやけどすると思えた. 2400 でも熱くなるが,低温やけどはあるにしてもすぐやけどしそうだということはない.

蓋を閉めてスリープに入る機能について, 2400 ではカチッとラッチが入らなければスリープしなかったのに対して, PowerBook G3 Series は開口部が 2cm 程度でスリープしてしまう.これはキーボード上面等にも主要な放熱機能を持たせている PowerBook G3 Series としては仕方のないことなのだが,どうもまだ馴れない.また,キーボード周辺部が開口しているのは飲み物を飲みながらなどの作業時に気を使ってしまう.これも放熱のために開口部を作っているのだろう.

このキーボードの開口部だが,若干のあそびがあり,ほんの少しではあるが,キーボードを天地左右に動かすことができる.放熱のことを考えた場合,内部構造からするに,手前を詰めて天側(モニタ側)をまとめて開けた方がよいように思える.左右は CPU やモデムカードの放熱には左側を開けて,ハードディスクの放熱には右を開ければいいということになるのではなかろうか.さきに書いた PowerBook を傾けて使用して放熱効果を持たせるという場合でも向こう側を開けた方が効果的なはずだ.手前を詰めることは飲み物等をこぼす事故のような場合,多少はそれらが内部に入りにくいという効果もあると思うのだが.

私が 2400 の熱で一番困ったのは夏季に PC カードのモデムが熱暴走することであった. PowerBook G3 Series の PC カードスロットの熱は 2400 の比ではない.しかし,モデムは内蔵されているのでさしあたってこの問題は私にとって関係なくなった.とにかく夏が問題だ.今は冬なので, PowerBook G3 Series の熱に関しての私の評価は夏を乗り切らないことにはあまりよく分からない.

「メモリ,仮想メモリ」

メモリについては 2400 のときに一番苦労して不満だったことなので,それらの制約から解放されて大変満足している.( 2400 では 112 MB .今は 192MB)私はこれらのページを作成する際には,ブラウザ一種,メーラ,エディタ,辞書,翻訳プログラム,ニュースリーダー,Fetch,カレンダーを立ち上げている.それで 2400 の場合は限度だった.多少の余裕を残しておかないとインターネットアプリケーション特に Netscape 使用時のシステムヒープ増大ですぐにマシンやアプリケーションが終了してしまう.( Microsoft Internet Explorer 4.x は Netscape 以上にメモリが増大してくるそうだ)他のアプリケーションを使用する際にはこれらのアプリケーションのうちいくつかを終了してから行わなければならなかった. PowerBook G3 Series では,そのようなことをしなくてもいくつかのアプリケーションをさらに立ち上げられるのはうれしい.

私は PowerBook をスリープにするだけでなるべく再起動やシステム終了したくない.しかし,インターネットアプリケーションによるシステムヒープ増大とそれが解放できない問題によって,しかたなく,一日に一度かそれ以上の頻度で再起動することが多い.これは 2400 でも PowerBook G3 Series でも同様だ.

2400 で当初 80MB がメモリ上限であったころ,仮想記憶を使わないと上記アプリケーションを立ち上げての作業ができなかった.仮想記憶は使いたくなかったが,マシンが使えないのでは選択の余地はなかった.

しかし,ハードディスクへのアクセスの頻繁なことや様々な場面で速度低下が私には著しく思え,仮想記憶にはうんざりだった. 2400 用アドテック製 96MB メモリを購入し 112MB に増設したのもそのためだ.私が増設して最初に行ったことは仮想記憶を切ることであった.増設しても,仮想記憶を切ると立ち上げられるアプリケーション数は以前と大してちがわない.しかしながら,仮想記憶を切ることで作業は以前より快適になった.

何度もここで書いてきたことだが,仮想記憶のパフォーマンスが現在のように著しく改善されたのは Mac OS 8.0 からではなく Mac OS 8.5 からでもない. Mac OS 8.1 からである.しかし,それでもなお仮想記憶のパフォーマンスは仮想記憶なしのパフォーマンスにはるかに及ばないように私には感じられていた.仮想記憶をオンにした方がパフォーマンスが一般にもよいという意見を聞くことがあるがそれは何かの間違いだろう.(例外として,いくつかのアプリケーションの二度目の起動で仮想記憶なしより速く起動できる場合があることは知られている) Mac OS 8.1 からの仮想記憶の改善は,メモリ使用の効率を上げるために使用しても,速度低下が人によっては我慢できる範囲かも知れないという意味であり,その範囲での現実的な選択肢というわけだ.

また,仮想記憶を使用することで安定度に貢献するという意見もあるが,私にはにわかには信じ難い.私の 2400 の環境では何も変わらなかった.(もともとどちらもまずまず安定している)そういう場合もあることを否定しないが,全てがそうだとはとても思えない.私にいただく皆様からのご報告では,仮想記憶をオンにして安定するという事例より,仮想記憶を切ることによって安定する事例の方が明らかに多い.マルチメディア(私はこのあいまいで意味のよく分からない言葉はあまり使いたくないのであるが)や音楽関連ソフトウェアでは仮想記憶は依然として問題外のようだ.

Mac OS 8.1 以降での仮想記憶使用による速度低下については使用アプリケーションなどの使用環境が人によって異なるために,気にならない方もいるかもしれないが,私は 2400 の操作のほとんどの場面でハードディスクにアクセスすることにうんざりしていた.そのために 2400 で 64MB のメモリを無駄にする 96MB のメモリを躊躇なく購入する程度に私は仮想記憶が遅いと思っていたわけである.

ところが, PowerBook G3 Series では仮想記憶のパフォーマンスも CPU に依存するのか,試しに仮想記憶をオンにしてみると 2400 ほど速度低下がないことに気がついた. ATA/IDE ディスクが CPU に依存するということもあるのだろう.それでも,ひとつかふたつの操作をしてみただけで遅いと思えたが,その速度低下の程度は 2400 のときに感じたほどではない.仮想記憶による速度低下は CPU の遅い機種の方が著しい. PowerBook G3 Series ではメモリに余裕があるので 2400 に比較してディスクキャッシュを大きく取っているのでそれも関係して,2400 ほどの低下を感じないのかも知れない.

(ただし,仮想記憶を使った場合にマシンは何度かハングしたように遅くなることがあった.実際にハングだったと思う.これを書くに当たって仮想記憶をオンにしてしばらく使ってみようと思ったが,バックグラウンドでアプリケーションが動作するときにフォアグラウンドで何か操作している際に 2 日で数回その症状が出たのでもうやめた.具体的には,バックグラウンドで Eudora Pro のサーバとのやりとり, Fetch の書き込み,ファイル共有の開始というような場合だった.このようなことは仮想記憶をオフにしても起きることだが,それが起きる頻度ははるかに低い)

仮想記憶は Mac OS 8.0 までのように誰が考えても使い物にならないというような状況ではなく,人によっては使えるというように状況が改善されてきている.仮想記憶が実メモリの替わりに使えて,パフォーマンスの低下がなく,また,安定するというのであればこんなにいいことはない.さらなる改善を望みたい.


どうも書き始めると長くなる.キーボードや大きさや本体の重さのことなど,話はとりとめもなく続く.続きは次回更新時としたい.



SCSIProbe 5.1.1


ATM との問題を改善した.



(C) Akiyama Satoru



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