理科物語

今のように天気予報がない昔の人は,生活の経験から雨や風の吹く気配を感じ
短いことばで天気の変化を表しました。
みなさんも身の回りの自然への変化を見つめ,自分の近くにあてはまる「天気の
ことわざ」を考えてみましょう。
讃岐日照りに 米買うな
稲は夏暑いほどよく成長し,豊作になります。讃岐(香川県)は、昔から水が少
なく、暑い夏には水不足になり困りますが,水の多い他の地方では豊作で米を買
う必要がありません。
朝にじに川わたりすな,夕日に向こうて二十日のひでり
朝,虹がでるときは雨がふり,川の水がふえるから,川をわたらないほうがいい。
夕方できる虹は,晴れの日が続くので水不足になります。
讃岐夕立ちは,馬の背もこさん
雨の少ない香川県の夕立は,馬の背中もこさないほど,せまい地域にしか夕立がふ
りません。
秋の夕焼け 鎌(かま)といでまて 春の夕焼け みの着てまて
秋,夕焼けになると,明くる日は必ず晴れるので,イネかりの鎌(かま)などをとい
て,仕事ができるように準備をしておきなさい。
反対に春,夕焼けになると,雨になるので,みの(雨具)を用意しなさい。
東風がふくと 天気が悪くなる
西の方に強い低気圧が近づくと,東風がふいてきます。天気が悪くなるので気をつ
けなさい。
雷が鳴ると つゆがあける
梅雨(つゆ)が終わるころになると,太平洋高気圧が強くなり,気圧配置が不安定
になります。そのため,雷が鳴るようになり,本格的な夏になっていきます。
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