1 1学期までの実践を振り返って −2学期実践へ−
<実践の経過>
○ ケナフをとにかく植えよう
5月中旬,ケナフの種を植えるも,直後に土を耕してくれており,芽が出たのは1本だけ。それもケナフか雑草
か分からなかった。
○ 今度こそケナフを育てよう
6月初旬,「ケナフの会」のパンフレットをもとに種まき,苗の管理の知識を得た後, 学級園に植えた。
○ ケナフについて調べよう1
7月7日,「ケナフはあおい科の植物で,半年で4m位に育ちま
す。早く成長するので,二酸化炭素を木材の5倍も吸収し地球温暖
化防止に役立ちます。」の文を提供し,話し合った後,20pほどに
育ったケナフを観察して発見カードに記録した。話し合いでは「二酸
化炭素」「温暖化」について情報交換がされ,「半年で4m」「木材の
5倍も」に驚きの声が上がる。観察では,色,長さ,触感,匂い等,
生活科や理科で培った観察の観点を利用し,五感を駆使していた。
もっと知りたいという願いが表れたので,調べ方を確認したところ,
後日,5名がインターネットから資料を入手して来た。
○ ケナフについて調べよう2
7月14日,発見カードに2回目の記録。1回目と比べて丈を中
心とした発見をまとめていた。「早く大きくなーれ」 「ケナフはすごい」等,感情移入が見られるのは生活科の賜
物か。ここで,間引きの知識を提供し,するかどうかは各自に任せた。 夏休みの自由研究の一つとして扱ってみ
ようと提案して1学期が終わる。
<考察>
● 教師も子どもといっしょに体験から始める
ケナフについては教師も知らない。そこで,「とにかく植えてみよう」から始めた。「ケナフを育てる」体験を軸
にし て,「ケナフそのものを調べよう」「ケナフをめぐる環境問題を調べよう」「ケナフの育て方を工夫しよう」等の
課題が 自然な形で生まれてきた。れぞれについて時間を十分取って,調べたり,活動したり,また,情報を交換
したりする ことができなかったのが反省点である。
● 教科の学び方が生きる
上の記録にあるように,生活科,理科で培った学び方が確実に生かされている。
● 情報活用能力を育てる可能性が大いにある
育てられるかどうかは2学期の課題である。
2 今後の取り組みについて
<実践の計画>
1 ケナフについて,ケナフをめぐる環境問題について情報を共
有,整理する。
2 「ケナフを育てる」体験の続きとして「ケナフで紙を作る」体験
を軸にして,環境問題と関係づけたケナフのよさを実感させる。
3 実感したケナフのよさを,他に訴えかける情報発信の活動を
行う。
4 自分の活動を振り返り,これからの生き方について考えをま
とめる。
<課題>
● ケナフのよさをどれだけ強く実感できるかがかぎである。