<20100301>
 
「携帯電話からのネット接続の恐ろしさ」―まず知ることが第一歩。
平成21年度第三回公開講演会を開催。多くの子どもたちがインターネット機能付き携帯電話を使用している現代。「無制限」「無関心」ということが、子どもの健全な発達と心身の安全をどれほど危うくするものなのか。我々大人がまず、その事実を知らなくてはならない、と警鐘を鳴らしていただきました。
 

第三回公開講演会 

 平成22年2月20日(土)、当センター主催の公開講演会(平成21年度第3回)が開催されました。今回の講演会では、NPO青少年メディア研究協会 理事長 下田博次先生をお招きし、「インターネット時代の生徒指導 −学校と家庭、地域の協働−」のテーマのもと、ご講演をいただきました。
 下田先生からは、生まれた瞬間から多様な情報メディアに触れ、溢れる情報環境の中で成長していく現代の子どもたちが、ネットトラブルの被害者・加害者とならないために、彼らを支える大人(学校教員・保護者・地域)が何を考え、何をする必要があるのか、下田先生のこの分野での豊かなご経験を基に、たいへん示唆に富むご講演をいただきました。 
 特に、インターネットは「情報発信者に責任を問えず、受信者の自己責任が問われる」メディアであるにも関わらず、「ペアレンタル・コントロール(子どもに対する親の監視・制御)をしづらい(できない)」メディアであることの危うさのご指摘に加え、子どもたちが気軽に余暇の対象としている一見「健全なサイト」に思えるサイトが、いじめや援助交際の隠れた温床になりやすいこと、またそれらサイトを足がかりとして危険な大人の世界と繋がっていく事例のお話から、子どもたちをとりまくネット環境に対する対応が迫られていることを強く感じ、深く考えさせられました。
   
 当日は香川県教育委員会、香川県教育センター、高松市教育委員会、学校教員、大学院生・学部生など多数の方にご参加いただきました。参会者の方々からは、「最先端の話が聞けて非常にためになっています」「今一番知りたい事柄を大変よく理解することができ、よかったです」「大人の果たす役割を再度認識しました」など、子どもをとりまくネット環境の現状と危急の課題に対する理解を深めることができた講演会だったとの声を数多くお寄せいただきました。
 (文責:松下幸司) 
 

<< Home