平 成 12 年 度 の 実 践

     「まかせて!私は食品選びの達人」 (6年)

 

 子どもたちは「家族とのふれあいの時間」の工夫として「いっしょに買い物」大作戦をしていた。買い物では,自

分たちは,値段や賞味期限等に注意を払っていることに気付き,お家の方の買い物の仕方を学ぶきっかけとな

っていく。お家の方は,輸入食品という言葉に敏感に反応しているという子どもたちの買い物ウォッチング報告も

あり,食品選びについて視野を広げていくことができると考えた。

 一方,子どもたちは,5年の「おやつづくり」で出会った大豆の加工食品「きな粉」を自分たちの手で作った。そし

て,他にも多くの加工食品があることを調べ,その中の手軽にできる「豆腐」づくりにチャレンジすることになる。

 豆腐づくりでは,どんな豆腐を作りたいか大豆購入からこだわらせ作らせることにした。高いが安心が売りの北

海道産大豆,安くて量が売りの外国産,ブレンド産から選択しこだわりの豆腐を作っていった。

 次に,それぞれこだわりをもって作った豆腐の表示ラベルづくりの活動へ。キャッチコピーに振り回されてしまい

そうな派手なパッケージ。遺伝子組み換え大豆は使用していませんの表示入りのもの。 

 そして,「家族の○○さんが食べる豆腐を買いに行こう」と実際の豆腐の買い物を模擬体験する。

値段にこだわる子,おじいちゃんの体を考えて品質にこだわる子,大家族だからと量にこだわる子,それぞれの

課題をクリアーする豆腐を選んでいく。味も気になり試食を必要とする子も。

 選択したわけを友達と話し合う中で外国産の大豆や遺伝子組み換えという情報に目を向けることができ,一つ

の食品を取り巻く最新情報をキャッチしていこうという目が新しい視点として加わった子も多い。

 そして,子どもたちは,それらの情報も考ふまえた品質表示をしっかり見ながら,状況に応じて何を優先し選択

していくかという選択・決定力が育まれていったのである。