English Phonetics II
「英語の/r/の発音のしかた」というテーマで
右のような図を描いてくれた学生がいました.
別の学生は「図う見ても,テープ聞いても,
結局どおしたらええんかが,わからんやん」と感想を述べてくれました
.
どうすればよいか,調べていきましょう.
MEMO
(last modified:
-
- 次週はエッセイ締切・発表会。
- 発表用スライド(A4横1ページ)の学籍番号.pdfをreportフォルダへ提出しておく。
- エッセイ本文のテキストファイルをtxtフォルダへ提出しておく。
-
- Set "Text Encoding" to unicode/UTF-8 if garbled.
- マイクとヘッドホンを持ってくること
- 教科書の訂正表
- ファイルの取得と提出,
音声の再生と録音,
ワードで発音記号入力
それぞれの方法を確認。
- エッセイの引用は
「日本心理学会の執筆・投稿の手びき」の31ページ以降の書式を標準とする。
- 14週目にエッセイを提出し,その内容についてプレゼンをします。
- 15週目にエッセイの内容について,口頭試問をします。
Course schedule
Term 2
Week 1 (2 Oct) Introduction to term 1 [ID#]
Week 2 (9 Oct) (ClearSpeech, cs8) Focus words
Week 3 (16 Oct) (cs9) Emphasizing structure words [050/066]
Week 4 (23 Oct) (cs15) Thought group [057/320]
Week 5 (6 Nov) (Phonetics for Dummies, pd6) Consonants [068]
Week 6 (13 Nov) (pd7) Vowels [079/086]
Week 7 (20 Nov) (pd8) Phonology [111/118]
Week 8 (27 Nov) (pd9) Phonological rules [120/121]
Week 9 (4 Dec) (pd10) Melody [125/302]
Week 10 (11 Dec) (pd11) Melody [304/309]
Week 11 (18 Dec) (pd12) Waves [314/332]
Week 12 (8 Jan) (pd13) Spectrogram [334/370][essay draft due]
Week 13 (22 Jan) (pd14) Perception / Tutorial [presentation pdf due]
Week 14 (29 Jan) Essay due / Presentation
Week 15 (5 Feb) Defense / Follow-up
Week 1 :
Introduction to term 2
<今日の目標>
<今日の課題>
-
ファイルのダウンロードと提出方法に従い,Materialフォルダからmp3ファイルを自分のPCにコピーせよ。
- mp3ファイルをヘッドホンで聞き,その概要を日本語で書きなさい。
ワードを使い,「名前をつけて保存」でテキストファイル「学籍番号.txt」を作りなさい。
文字コードはunicode/UTF-8とすること。
- 「サウンドレコーダ」を起動し,
1. When the cargo ship hit the rocks, people formed a human conveyor belt to take all the boxes
of whisky ashore.
2. Police found the haul hidden under the engine of the car.
3. Tensions on the ship were running high after the captain announced there was no more food
left.
4. The boxer hoped to inspire young people to take up the sport, just as he had done several years
earlier.
を自分の声で録音せよ。全部を一つのファイルに。
- 音が出ない,録音できないときはオーディオファイルの再生と録音を参考に。
- 録音したファイルをReportフォルダへ提出せよ。ファイル名は学籍番号.wmaとすること。
<エッセイについて>
- テーマは英語音声学に関するものであれば,自由に設定して良い。教科書の章の名前が無難。
- A4で8ページ以内,全ページに学籍番号,ページ/総ページを記入。左上にクリップ(ステープラ不可)。手書き不可。
- 1月8日授業時に,下書き提出。
- 1月22日授業時に,発表用スライド(A4横,学籍番号.pdf)をファイルで提出。
- 1月29日授業時締切。
- 2月5日授業時に,提出したエッセイについて口頭試問。
Week 2 :
Focus words
<今日の目標>
- 発話の焦点(focus)とピッチの関係を理解し,自然に発声できる
- 新情報(new information/thoughts)と旧情報(old information/thoughts)の考え方を理解する
- 発音記号を含む文書作成ができ,グラフを貼り付けてpdfファイルをネットワークへ提出できる
- today's handout
<今日の課題>
- ワードを起動し,今日の3つのニュースの概要を日本語で箇条書きする。
- ニュースのキーワード(seize, therapy, upheaval, miraculous)を,発音記号で書く。
「ファイル」「オプション」「保存」でフォントを必ず埋め込むこと。
- reportフォルダからmp4ファイルをコピーして視聴し,3つのニュースの概略を書く。
- reportフォルダからrtpitch.exeをコピーして起動し,焦点とピッチについて実習する。
- 教科書59ページの"The dog chased a rabbit." "We're waiting for you."が
教科書と同じような曲線になったときに,スペースバーを押して止める。
- Alt+PrintScreenを同時に押してコピーし,ワード文書に貼り付ける。
- 学籍番号.pdf をネットワークの report フォルダへ提出。
Week 3 :
Emphasizing structure words
先週の模範解答
<今日の目標>
<今日の課題>
- リンゴハックの内容を箇条書きで書きなさい。
- quick tutorial of praatを参照に,"thirteen -
thirteen men", "Wait until you're old enough. - But I am old enogh!" の強勢を示す図を作りなさい。
- "I am old"の I, am, ol(d) の長さを計測してみよ。(難しさを実感せよ。)
- 両方を1ページのワード文書として作成し,学籍番号.pdfをネットワークのreportフォルダへ提出
<宿題>
エッセイのテーマ決定
Week 4 :
Thought group
先週の模範解答
<今日の目標>
<今日の課題>
- リンゴハックの内容を箇条書きで書き,学籍番号.txtを作成せよ。
- materialフォルダから12345.wavをコピーし,quick tutorial of praat 2を参照に,
学籍番号(54321).wavを作成せよ。
- 同様に listeningtest フォルダをコピーせよ。全てを適切な順につないだファイルをファイルを作成し
学籍番号(listening).wavを作成せよ。
- 3つのファイルをreportフォルダへ提出。
<宿題>
今日作成したwavファイルをCDにする方法を,テキストファイルにメモして持参。
Week 5 :
Consonants
先週の課題をwavファイルで,
宿題(CD化とエッセイのテーマ)をtxtファイルで,まず提出
<今日の目標>
- 閉鎖音を,閉鎖前,閉鎖中,破裂,母音開始,に分けて調べる(p. 94)
- 語頭の気息[h]が[s]の後や語末で現れないことを確認する(p. 95)
- 母音に挟まれた閉鎖音は強い気息をもつことを確認する(Table 6-2)
- 有声・無声子音の区別は,先行する母音の長さで出来ることを確認する(p. 96)
- 側面解放/tl, dl/が正しく発音できる(p. 99)
- 米音の弾き音(tap)化は,日本語のラ行子音に似ていることを確認する(p. 99)
- 有声・無声子音の区別は,子音の長さそのものも関係することを確認する(p. 100)
- 接近音/r, l, w, j/を復習する(p. 102)
- suit で/s/の発音中に既に次の/o/のために唇は丸まり始めるように,
同時調音(co-articulation)が常に生じていることを理解する(Fig. 6-2)
- today's handout
<今日の課題>
- リンゴハックの内容を箇条書きで書きなさい
- "pie"を発音してpraatで録音し,(1)唇が閉じる段階,
(2)閉じた口の中で空気圧が上昇する段階
(3)唇が破裂する段階,
(4)破裂に気息が続く段階,
(5)二重母音部分,をそれぞれに指摘せよ。
Alt+PrtScrでコピー,貼り付けてトリミング,挿入ー図形。
- "tap-tab, tat-tad, tack-tag"と発音してpraatで録音し,
母音部分の長さを計測し,図の下部に記載せよ
- "griev-grief"と発音してpraatで録音し,
語末子音部分の長さを計測し,図の下部に記載せよ
- 1ページの学籍番号.pdfにまとめ,reportフォルダへ提出せよ
Week 6 :
Vowels
エッセイのテーマをtxtファイルで,まず提出
<先週の模範解答1>
iTunes for Windows を開く。
「編集」メニューから「設定」を選ぶ。
「ディスク作成」タブをクリック
ディスクフォーマットとして「オーディオ CD」を選択
「OK」をクリック
CD に書き込みたいプレイリストを選択します。CD を作成するときには、プレイリストからのみ作成できます。
「ディスク作成」ボタンをクリック
空の CD-R ディスク(ブランク CD-R ディスク)を挿入し、もう一度「ディスク作成」をクリック
iTunesも多機能で便利そうですね。マックやiPhone/iPadを使う人は特にそうでしょう。WindowsMediaPlayerの場合,
空の音楽用CD-Rをドライブに挿入する。
CDをコピーしたいWAVEファイルを選択する。
Windows Media Playerの画面が表示され、音楽が再生される。
左上メニューの「ファイル」→「録音・転送」→「オーディオCDに録音」をクリック。
転送する再生リストのタイトル左の□をクリック。
右上の「転送」をクリックで完了。
だそうです。
<
先週の模範解答2>
<今日の目標>
- 母音の長さに注目して用いる[ː]と,舌の高さの違いに注目して用いる[ɪ/i]を復習する(p. 108)
- cot-caughtを練習する(Fig. 7-1)と同時に,米音の一部で区別不可であることを学ぶ
- rhotic(r-coloured)について理解する(p. 111)
- 母音をtense(strong/heavy)とlax(weak/light)に区別し,
長母音(long vowels)と二重母音(diphthongs)をtenseに分類することにより,lax vowelで
終わる英単語がないことが説明できることを理解する(Table 7-3)
- 二重母音は普通前半の母音を強く発音する(offglides)ことを確認し練習する(p. 118)
- /ju:/を二重母音の後半が強く発音されたonglidesの例として分析するか,/j/を子音として扱うか(p. 119),どちらでも良いことを理解する
- 母音で終わる(open syllabes),有声子音で終わる,無声子音で終わる,の順に母音が短くなるか確認する(Rule #1, p. 121)
- 音節が増加すると母音は縮み,単語の長さはあまり変わらない
(Rule #3, p. 121)ことを確認する
- today's handout
<今日の課題>
- リンゴハックの内容を箇条書きで書きなさい
- "bay, bayed, bait"の母音の長さを測定せよ
- "zip, zipper, zippering"の単語の長さを測定せよ
- 1ページの学籍番号.pdfにまとめ,reportフォルダへ提出
Week 7 :
Phonology
<先週の模範解答>
<今日の目標>
- phoneticsとphonologyの違いを理解する(p. 123)
- 発音記号のbroad(簡略)/narrow(精密) transcription(表記)の違いを理解する(p. 124)
- assimilation(同化)/coarticulation(同時調音)について練習し,なぜそのような変化が起きるのか説明できる(p. 126))
( [bӕd ɡaɪ] - [bӕɡ˺ɡaɪ]( ˺ 破裂なし) - [bӕɡaɪ](dの脱落),
[ˈkʰӕp˺.tən] -> [ˈkʰӕp˺.pən] ( /t/ [+alveolar] -> [p] [+bilabial] / [+bilabial] _ )
-> [ˈkʰӕp.ən](pの脱落)
-> [ˈkʰӕ.pn̩] (母音の脱落により子音だけで音節が出来る)
-> [ˈkʰӕ.pm̩]( /n/ [+alveolar] -> [m] [+bilabial] / [+bilabial] _ )など)
- panの母音の鼻音化,sandwichの[m]なども,同時発音による音の変化で説明してよい(similitude(類似)やcoalsecence(癒着)という語で説明する必要はない)。
- ないはずの音が挿入される(epenthesis/insertion)例について学ぶ(p. 127)
- A->B/C_(D)のような表記を理解する(p. 129)
- today's handout 1
- today's handout 2
<今日の課題>
- リンゴハックの内容を箇条書きで書きなさい
- 過去形の語尾-edの規則を教科書130ページに倣い記述しなさい
- 1ページの学籍番号.txtにまとめ,reportフォルダへ提出。書式なし(txt)で文字コードをunicode(UTF-8)とすること
Week 8 :
Phonological rules
<先週の模範解答>
Rule#1
/d/ -> [ɪd] / [+Stop(oral)]
tやdなどのStop(oral)で単語が終わるとき、/d/が[id]と発音される。
Rule#2
/d/ -> [t] / [-Voiced]
無声音で単語が終わるとき、/d/が[t]と発音される。
<今日の目標>
- miss you, finished yet, did you 等の音の変化を練習し,
調音位置の合理的な変化であることを理解する
/s/(+alveolar) -> [ʃ](+post alveolar) / _[j](+palatal)
/j/(+palatal) -> [ʃ](+post alveolar) / [t](+alveolar)_
/j/(+palatal) -> [ʒ](+post alveolar) / [t](+alveolar)_
- 強勢のある音節頭の無声(-voice)閉鎖音(+stops)は気息化(+aspiration)する(p. 133)
- /s/で始まる音節の無声閉鎖音は気息化しない(p. 134)
- 破裂音に続く接近音(+approximants)は無声化する(p. 135)
- 破裂音の連続では破裂が聞こえない(no audible release, ˺ )(p. 136)
- 声門閉鎖(glottal stops)は練習の必要なし
- 歯茎音(+alveolar)が米音で有声たたき音化(voiced tap/flap, ɾ )する(p. 139)
- 鼻音(+nasal, /m, n/)や流音(+liquid, /l, r/)は母音なしで音節を作る( ̩ )(p. 140)
- 歯音(+dentals)に続く歯茎音は歯音化( ̪ )する(p. 141)
- 語中・語末で口蓋化(+velarized)した子音/l/はdark l ( ɫ )と呼ぶ(p. 141)
- 鼻音の前では母音が鼻音化する ( ̴ ) (p. 142)
- today's handout 1
- today's handout 2
<今日の課題>
- リンゴハックの内容を箇条書きで書きなさい
- ハンドアウトのA(原典)を読み,B(盗用)とC・Dは
何が違うのか,説明せよ。
- sp, sk などの破裂音で気息が聞こえないことについて,
教科書134ページを「正しく引用」して説明しなさい。
「引用文献」を正確に作成すること。
- 1ページの学籍番号.txtにまとめ,reportフォルダへ提出。書式なし(txt),文字コードはunicode(UTF-8)。
Week 9 :
Melody
<先週の解答例・一部改変>
B,C,Dの違い
BはAの内容をそのまま写しており、誰の意見なのか分からなく、
他人の意見を自分の意見にしているように見える。
また、()を無視するなどしている。
Cは、正しくAの内容を自分の言葉で要約しており、
(Williams 2013)として誰の意見で
あるかをはっきりさせている。
Dは、直接引用した部分をきちんと""を用いて引用しており、
自分の意見との区別がきちんとつくようになっている。
また、(Williams 2013)として誰の意見かを示している。
"vioceless stops become unaspirated after /s/ at the beginning of a syllable." (William 2013, p.134)
"the production of the /s/ blocks the following stop consonant from having much aspiration." (William 2013, p.134)
引用文献
William, F.K., (2013) Phonetics For Dummies, John Wiley & Sons, Inc.,
<今日の目標>
- 音の連接(juncture)は言語やその使用域(register)により変わることを理解する(p. 145)
- 英語の音節構造を復習する(p. 148)
- 強勢(stress)が語によって(lexical),品詞によって(part of speech),
複合語(compound words)によって決まることを理解し練習する(p. 151)
- リズムとStress shift (13men rule)を復習する(p. 152)
- 言い切り型(declaratives)のイントネーションを確認する(p. 153)
- 疑問文のイントネーションを確認する(p. 154)
- Sonority hierarchyの考え方を理解する (p. 155)
- today's handout 1
- today's handout 2
<今日の課題>
- リンゴハックの内容を箇条書きで書きなさい
- "a black board (adj.+ n.)" と "a blackboard (compound n.)"を録音し,
"black" と "board" の強勢(stress)の有無と(1)強さ(louder?),
(2)長さ(longer?),(3)高さ(higher?)の関係を実測データで示しなさい。
高さ計測時の図を貼り付け,どの部分(/b/の閉鎖前?閉鎖中?破裂部分?/l/?/a/?など)から,どの部分までのピッチを計ったか,示すこと。
- 1ページの学籍番号.pdfにまとめ,reportフォルダへ提出。
Week 10 :
Melody 2
<先週の模範解答>
<今日の目標>
<Steps>
- 声の高さの上がり下がり(tone, 音調)を担う音節(tonic syllabe)を見つける。普通はそこに文の強勢( ˈ )がある。Toneを担う音節に先行する部分をhead,後続する部分をtailと呼ぶが, Dogs↘ Two dogs↘ Two dogs here↘ のどれもtonic syllableは一つなので,同じ音調になる。
- 一つのtonic syllableを含むように,一つのイントネーション句(intonational phrase)を,タテ棒( | )で区切る。長い大きな区切れが必要な箇所には2本タテ棒( ‖ )を引いた方が見やすい。
- 「上昇↗」「下降↘」「上昇下降↗↘」「平板→」などのtoneの種類を書き加える。イントネーション句の前でも後ろでも,tonic syllableの前後でも良いが,使用教科書を調べて自分のconventionを決めておくこと。
<今日の課題>
- リンゴハックの内容を箇条書きで書きなさい。
学籍番号.txtを,reportフォルダへ提出。
- 次にハンドアウトでイントネーションについて練習
Week 11 :
Waves
<今日の目標>
- 縦波と横波(longitudinal and transverse waves)の違いが分かる(p. 172)
- 周波数(frequency)と高さ(pitch)の関係について理解する(p. 175)
- 時間長(duration)と長さ(length)の関係について理解する(p. 177)
- 「ハト」(2音節2モーラ(拍))は「ハット」(2音節3モーラ)の2/3の時間だと言うが(p. 180),本当か確認する
- 倍音(harmonics)について理解する(p. 182)
- 声道による共鳴(resonants)とフォルマントについて理解する(p. 184-)
- today's handout 1
- today's handout 2
<今日の課題>
- 最新のBBC LingoHackの内容を箇条書きで書きなさい。
- 次にmaterialフォルダからrtgram.exeをコピーして実行せよ。
- 「いあいあ...」と繰り返し,第一フォルマント(F1)と舌の高低の関係を調べよ。
- 「いういう...」と繰り返し,F2と舌の前後の関係を調べよ。
- アメリカ英語でright-lightと繰り返し,F3の動きを調べよ。
- 音声とF1/2/3の関係を教科書p.188を参考にまとめよ。
- ハンドアウトの課題の答を,計算式と共に書きなさい。
- まとめて学籍番号.txtを,reportフォルダへ提出。
画面が必要な場合,praatを使い SoundEditor で「Formant」「ShowFormants」からコピーする。Praat Object から「New」「Sound」
「CreateSound from Vowel Editor」も見ておくこと。Vowel Editor では縦軸がF1, 横軸がF2になっていることに注意。
<宿題>
次回はエッセイの下書き提出
Week 12 :
Spectrogram
<先週の解答例その1>
・フォルマントは母音の倍音を区別する。
・「い→あ」F1は増大、F2は減少、F3も減少、舌の位置は下がる
・「い→う」F1は変化なし、F2は増大、F3は減少、舌の位置は変わらない
・「Right→Light」F3がLのほうが高かった。
<先週の解答例その2>
●ドレミの「ラ」から「シ」にするためには
音階上で、ラ→ラ♯→シとなるので、
音階を二つ上げる必要がある。
一つ上げるためには、その音階の周波数に2の12乗根、
つまり、1.0595を掛けたらよい。
よって、 440×1.0595×1.0595=493.91771≒494
答え 494Hz
<今日の目標>
- 振幅(amplitude)と大きさ(loudness)の関係について理解し(p. 176),
デシベルの計算ができる
- 等ラウドネス曲線について理解する(p. 180)
- 有声子音と無声子音の音響的な違いを見てみる(p. 200)
- 調音位置とF1-F2 locus(位置)の関係を見てみる(p. 206)
- 騒音下における
ロンバード効果(Lombard effect, p. 216)と,外国語による発音・聞き取りの関係について考える
- カクテルパーティー効果(p. 216)と,外国語の聞き取りについて考える
- today's handout 1
- today's handout 2
<今日の課題>
- BBC LingoHackの内容を箇条書きで書きなさい。
- pa, ta, ka, ba, da, ga のスペクトログラフをpraatで作成してワード文書に貼り付け,有声・無声の違い(p. 200)と調音位置によるF1とF2の動きの違い(p. 206)について書きなさい。
- ハンドアウトの課題を解きなさい。
- 学籍番号.pdfを提出。
<宿題>
次回は発表用スライド提出。学籍番号.pdfをreportフォルダへ提出すること
Week 13 :
Perception
この章は少し難しいです。
日本語を母語とする英語学習者に焦点を絞り,
学習や指導法のヒントを探すつもりで読んでみてください。
<先週の解答例>
/b, d, k/の違いが,赤点線(フォルマント)最初の部分の向き(動き)を変えていることに注目。/pa, ta, ka/を拡大(zoom in)してみると,閉鎖の終了(破裂)と母音の始まりとの間に,ほんの少し「ずれ」(Voice Onset Time)があることも発見できるでしょう。「有声の方が長い」ことも重要な発見です。長いのは子音部分でしょうか?それとも母音部分でしょうか?騒音計の話は,先週のハンドアウトから 20 log x = 12 dB なので log x = 12/20 ,確かに3.98倍くらいですね。
<今日の目標>
- auditory phonetics (聴覚音声学)の基礎を理解する
- 有声子音と無声子音の音響的特性を確認する(pp. 222-223)
- 知覚の手がかりの補完(cue trading)と音響情報の冗長性(redundancy)について理解する(p. 225)
- 範疇知覚(categorical perception)について理解する(pp. 226-)
praatの new - sound - Create Sound from VowelEditor を起動し,
米語の /i/-/e/-/ӕ/(VowelEditorでは/ɛ/付近)-/ɑ/のF1と
F2の関係を観察せよ。日本語では/ӕ/を聞く必要がないことを実感し,
/ӕ/に聞こえるかどうか(音韻の知覚)は「聞いてもらって調べるしかない」(母語に影響される)ことを理解せよ。
- 言語学習の臨界期(critical period)について理解する(p. 231)
- ブローカ失語(Broca's aphasia,運動性失語,発語に障害)とウェルニッケ失語(Welnicke's aphasia,感覚性失語,流暢だが言語理解に障害)について知る(p. 232)
<今日の課題>
- 今年のセンター試験の発音問題7つについて,Aはそれぞれの発音を,Bは「位置」の決め方を,それぞれ説明せよ。また,1番に vague を選んだ受験生はどう考えたと思うか,その他覚えておくべき規則はあるか?
- da-taと録音して自分の Voice Onse Time を計測せよ。(p. 222)
- /u/-/tu/を録音して母音部分の第2フォルマントの高さを比較せよ。図を貼り付け,なぜそうなるのかを考察せよ。(p. 221)
- 速く・遅く2回 'stay' と発音し,破裂音の閉鎖部分の長さ(下図のピンクの前の部分)と,母音の第1フォルマントの高さの動き(下図の赤丸で囲んだ赤点線)を比較せよ(p. 225)。/s/や閉鎖部分のフォルマントは誤抽出なので無視すること。
stay の破裂音閉鎖部分をだんだん削って(Edit-Cut)いくと,'say'に聞こえることから,閉鎖無音部分(stop gap)が/t/の知覚には必要であることを確認せよ。次に,/t/があるようにもないようにも聞こえる程度に閉鎖(無音)部分を削り,速く発音した'stay'と遅く発音した'stay'のフォルマント,ピッチ,強さなどに違いがあるか否か観察せよ。一連の操作から,閉鎖無音部分が十分な長さを持たないとき,どのような別の(redundant)情報が利用できるか,なぜredundantな情報が存在するのか,意見を述べよ。舌の位置が下がるとF1は上がり,舌の位置が前進するとF2も上がった(p. 188)ことや,破裂の位置とF1/F2の関係を先週観察した(p. 206)ことも思いだそう。
- 学籍番号.txt (UTF-8)を,reportフォルダへ提出。
次回はエッセイ発表会。授業開始前に自分の発表用ファイルと論文のテキストファイルをreportフォルダへコピーしておくこと。念のためUSBメモリにも入れておくこと。
Week 14 :
Essay due / Presentation
<今日の課題>
次回は口頭試問
Week 15 :
Defense / Follow-up
<今日の課題>
(c) Katsumi NAGAI 2016 : Jump to
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