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天文・測量

はかる −天文・測量学者通賢−

久米栄左衛門の業績の出発点は、天文・測量学にある。若年期に、西洋天文学を取り入れた当時最新の天文暦学を修め、幕府の寛政の改暦に携わった大坂の間重富のもとで学び、讃岐に戻ると、文化3年(1806)、藩より高松藩領の測量を命じられた。栄左衛門は大坂で得た知識をもとに、独自に工夫し製作した測量器具を用いて測量にあたり、これを完了させた。また、測量中及び測量終了後も日月食・彗星観測などの天体観測を続け、記録を遺している。栄左衛門の測量器具には、バーニア副尺が応用されているなど、同時代に製作された器具に比べて優れた部分を多くもつものであった。文化5年には、幕府の命をうけて全国測量を行うため讃岐国を訪れた伊能忠敬の案内役を果たした。


(香川県歴史博物館編『久米栄左衛門〜創造と開発の生涯〜』(2002)p.66より抜粋)

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