No. 8                              平成13年 3月21日発行

   目 次


特 集

センター公開講演会「いじめや不登校などへの対応について」
 

 
 教育実践総合センターでは、いじめや不登校などで悩んでいる子どもたちとどう向き合うかについて、県内の小、中学校の教師、大学院生らとともに考える公開講演会を、今年度事業の一つとして企画しました。そして、平成13年2月27日(火)14時から、研究交流棟5階研究者交流スペースで、県内小、中学校の教師、大学院生、学部教官およそ150名の参加で、開催されました。
 4:00  開 会
             (1)いじめや不登校などに対する教育実践総合センターの活動について
                             教育実践総合センター 専任教官 宮前義和

 14:20  (2)報告  ストレス・チェック・リストを活用した生徒指導の試み
        −国立教育政策研究所主催 生徒指導国際フォーラム2001 報告−
             客員教授(香川県教育委員会事務局 主任指導主事) 阪根健二

 15:00  (3)講演 現在の学校教育での教師の役割
                        東亜大学大学院教授・早稲田大学大学院客員教授 上里一郎

 16:10  質疑応答

 16:30  閉 会 
  「(1)いじめや不登校などに対する教育実践総合センターの活動について」では、教育実践総合センター教育臨床研究部門での「社会的スキル訓練」を学校教育の現場に応用する実践研究についての報告と、同部門が運営する「心理臨床相談室」の活動報告がなされました。 「(2)報告 ストレス・チェック・リストを活用した生徒指導の試み」では、日本とオーストラリアのいじめ状況とストレスの関係に関する国際比較調査を素材にしながら、「仲間はずれ、無視、陰口」といった精神的ないじめが多い日本において、どのようなストレス・チェック・リストが開発され、それをどのように学校教育の現場で活用していくのかについて提案がなされました。  そして、メイン企画である上里先生による「(3)講演 現在の学校教育での教師の役割」においては、今日の子どもたちを取り巻く状況をふまえ、子どもたちの病理現象を生み出している要因を構造的に明らかにするとともに、これらに対する学校・教師の役割が提起されました。そのなかで、特に大切なこととして、次の7点が指摘されました。
(1)人間の主体性や感性を回復させる →しっかりと聴き受けとめる

(2)遊びの回復 →好奇心を育て、動機を開発する

(3)家族との対話 →保護としつけ、自律を促す

(4)ストレスを減らすこと、対処の技術を育む、ソーシャルサポートを増やす

(5)集団指導技術の習得 

(6)教師としての自己の直視 →担任が替わると児童も変わる

(7)専門家の活用 →スクールカウンセラーなど
  参加希望者が予想以上に多く、会場の都合もあって参加希望をお断りもしました。この分野での教育実践総合センターの研究・実践に大きな期待が寄せられていることを実感しました。今後ともこのような取り組みを通して、教育学部と附属学校園とが一体になって、学校教育にかかわる様々な実践的諸課題を、香川県下の教育関係機関と連携・協同して研究し、その成果を学校教育実践や、教師の養成・研修に役立てていくという活動を展開していきたいと考えています。 (3月3日付読売新聞に講演会について報道されましたが、ご覧になりましたか?!)
《 参 加 者 の 声 》

・話がわかりやすく、とても新鮮であった。このような話を学校の現教として、全職員に 聞いてほしかった。
・わかりやすい講演で、情熱を感じた。むずかしく考えることはないと感じ、まずはやっ てみようと思った。
・グループセラピーとか、教師の基本のわかる授業の大切さ、学校が楽しい所になるよう にしてみようと思います。今一度自分をみつめなおすチャンスでした。
・わかっているようでありながら、ものすごく新しい情報でした。何もかも自分一人でし ようとせずに、自分がやるべきこと(指導)と、他者をたよること(カウンセリング)とをはっきりさせたいです。不登校の子を一人受け持っていますが、とにかく校内の、 卒業式などの仕事がたくさんオソッテキテ(しかも、机上のものばかり)、子どもとか かわれない学校の体制です。何とかしたい・・・。
・センターで開発された技術等について、年間10回程度で研修会を設けてほしい(夏休 み中に集中的にもよいと思いますが)。また、ホームページ等で公開してほしい。今回 このセンターがあることを初めて知りました。もっと情報を現場にアピールする工夫が あってもよいのでは?
 


<センター研究会 報告>

                 センター研究会実施事後報告・わたしの願い
                                         
                           安東 恭一郎(美術教育)
 
 
 去る1月26日に教育実践総合センターにてセンター主催の実践研究会がもたれたのだが、このことを記憶している方はおそらくいないでしょう。センター主催の研究会はこれまで定期的に開催されて来たのですが、私自身センターの企画推進委員になるまで一度も出席したことは無く、自分とは関わりの薄いところで機能しているどこか遠い世界の出来事のように感じていました。だから、自分が企画推進委員の一員となり、研究会に発表者となることはある日唐突に知らない町の温泉劇場で切られ役を務めなくてはならなくなった時の心情であった、と言えばお分かりいただけるだろうか。
 ということで、発表当日は部外者からの参加は無い、ということを見越し、自分の研究室に所属する大学院生(現職の方)2名を授業の一環として参加していただき、センター関係教官5名を加えた7名で実施しました。
 研究会の発表者自身がその状況について改めて事後報告をするというのはなんとなく気恥ずかしいものですが、第一の成果として挙げられるのは、異分野領域の中で発表することの意義です。私がこれまで発表してきた場面は基本的に同領域同分野の中であることを前提としており、そうした状況での発表は、その内容がどのようなものであれお互いに問題としない「暗黙の了解」があります。今回の研究会では大学院生は同領域でしたがセンター関係教官は他領域であり、こうした別領域の人に自明の理となっていることを説明することがよい勉強になりました。その内容について説明する紙幅はここではないので割愛しますが、なかなかこうした機会を得ることが出来ないのが現状です。
 第二の成果として、今回大学院生を研究会に参加していただいたのですが、特に現職の方の大学院教育の在り方としてこうした開かれた授業形式というのもいいな、と実感できたことです。いつもの授業は一人の教官が複数の院生を指導するという形態をとるのですが、今回の様に自領域だけではなく、共通の関心を持った教官が一つの授業を共有しそれぞれの専門から意見を述べ、その意見を聞きながら院生自身が興味を持ち納得できる考えを授業の中で汲み取っていけるような授業が出来そうだという予感がしました。
 成果の最後としてあげておきたいのは、今回研究会を実践したことで自分自身こうした場面に距離を置かずできるだけかかわっていこうという態度が幾分なりとも形成されたことです。こうした学内での研究会の持ち方は先にも述べたようにセンター研究会という別組織での出来事に留まるのではなく、これからの大学院教育にも深く関わっていいける可能性を持っています。
 これからの実践センターの研究会を発展展開していくよう努力していくことで、今この原稿をお読みの私とみなさん方が香川大学のあり方について語り模索していく最後の教官・関係者とならないことを願うものです。
 


 
 《フレンドシップ事業 報告》
 平成12年度のフレンドシップ事業が無事終了しました。香川県立五色台・屋島少年自然の家のみなさま、香川県教育委員会生涯学習課のみなさま、そして同事業実施専門委員会委員のみなさまのおかげです。ありがとうございました。  本年度は、以下のような内容で取り組みました。なお、詳細は、年度末に発刊される平成12年度フレンドシップ事業活動報告書をご覧ください。
  10月11日    オリエンテーション

  10月25日    事前研修

  11月25日    五色台少年自然の家−野外教育体験のための事前活動

  12月 9・10日 五色台少年自然の家−野外教育体験活動

   2月 3日    屋島少年自然の家−野外教育体験のための事前活動

   2月10・11日 五色台少年自然の家−野外教育体験活動

   2月26日    事後研修・野外教育体験シンポジュウム
 


 
 《「香川大学教育実践総合研究」第2号について》
 
 編集会議での査読を経、第2号に掲載されるものは以下の通りです。今年度中に発行される予定です。
 ・西原 浩「基礎化学実験の改善に関する調査」

 ・川勝 博「実践記録『トランプ騒動から』
       −普通高校2年生における学級崩壊の兆候とその克服−」

 ・松下文夫「通信メディアを利用した遠隔教育へ向けての実用化研究」


 ・野崎武司「『生きる力』と体育科教育(その1)−盲学校運動会の事例から−」

 ・田片博伸「教科統合及び総合的な学習の時間におけるマルチメディアの活用について」

 ・石原和子・住野好久「異文化理解教育としての国際理解教育に関する一考察」

 ・渋谷信子・住野好久「学び論における『共同』概念に関する一考察」

 ・金子之史「ラオスにおける『実験等を通じた初等中等理数科教育研修会』の報告」
 


 
 《「地域に開かれた教育学部と附属学校園との連携」研究報告書について》
 本年度、教育実践総合センターでは、教育学部と附属学校園とが一体になって地域の教育関係機関と連携し、地域の教育実践に関する総合的なセンターとして活動する役割を実現するために、平成12年度教育改善推進費(学長裁量経費)を申請して、「地域に開かれた教育学部と附属学校園との連携」のあり方について研究した。そして、その一つの成果が、平成12年11月22日に130人余りの教官が参加して開催された「第1回学部附属合同研究集会であった。
 この合同研究集会で議論されたこと、そして、地域に開かれた教育学部と附属学校園との連携の現状と今後の課題について明らかにした報告書が、今年度末に発行される。この報告書を学部・附属学校園教官の共通土台として、今後の連携のあり方を探求していきたい。
 


 
 <初等教育研究発表会(附属幼稚園高松園舎・附属高松小学校)報告>
 
 平成13年2月8日(木)9日(金)に,初等教育研究発表会を開催(幼稚園は9日のみ)しました。授業・保育公開及び研究発表,討議会の他,8日は総合学習実践校とのパネル討議(小学校),9日は梶田叡一先生の講演を実施。全国から延べ2500名程(幼稚園350名余)の参加者がありました。
1 研究主題とその解説
幼稚園:「幼児期にふさわしい生活の中で〜身体ぐるみのかしこさを育てる〜」
 幼児期の知的発達の側面にスポットを当て、知的発達を促す教育の在り方を明らかにしていきたいと考えて、テーマを「幼児期にふさわしい生活の中で〜身体ぐるみのかしこさを育てる〜」と設定してから今年度で4年次になります。設定理由の一つは、いわゆる早期教育に関する情報が氾濫する中、本当の意味での幼児期における知的発達を促す教育の在り方とはどのようなものか明らかにしていきたかったこと、二つ目の理由は、園の生活の中には知的発達を促す体験が豊かにあることを私たちはきちんと認識していただろうか、そしてその機会を逃すことなく十分に生かすことができていただろうかという反省によるものです。
小学校:「変化の時代を生きぬく豊かな自己を創造する教育〜共生と自己確立を目指す 1活動 2学習の教育課程〜」
 本校の特色は、@本校の教育目標を保護者と共有、A分化と総合の視点で教育課程を編成したことです。まず、時代背景、子供の実態から「共生と自己確立」という教育目標(や子供像)を設定し、保護者との目的の共有化を目指すための取り組みをしました。また、その目的達成のために、新しい子供観(子供は、本来よくなろうとしている能動的な存在ととらえる)に立って、1活動(しらうめ活動:総合的学習に相当)2学習(ふれあい学習:道徳と特別活動を統合、教科学習)という教育課程を編成しました。
2 今年度の研究内容と成果
(幼稚園) 私たちは、幼児期の発達の中心課題は子どもの自我の発達にあるという認識に立っています。知的発達を促す教育の在り方を問う際にもそれを自我の発達との関係を中心に据えて、「人との関わり」「子どもとことば」「自然に触れて」等の分野から子どもの姿を見てきましたが、今年度は「身の回りの社会を知ること」について考えてみました。子どもがさまざまなものやことに出会って、自分を取り巻く社会的な環境に親しみ順応していくだけでなく、子どもたちは、その育ちの過程のそれぞれに応じて、自分たちなりの社会を日々新たに形成していると思われます。
 従って、「子どもが社会と出会うこと」は外的既存の社会環境の中で、いろいろなことを学び適応していく側面と、より積極的に自分たちなりのかかわりを展開しその過程であるいはその結果として、子ども自身による社会の創生という側面の双方の意味があることも今年度の研究で明らかになりました。 
(小学校) しらうめ活動では、自分とは何か?自分はどんな人間なのか?といった自分探しにつながる評価の在り方を検討しました。ふれあい学習では、認識と行動が統一するために、常時活動と行事的活動との関連を踏まえた年間計画を作成していきながら、行事の精選と重点化を図りました。教科学習では、人間性と問題解決能力の育成を目指し、特に教科内容と共に、自他の理解も含めた認知構造の変容を図るための支援を検討しました。
 本研究会を開催するにあたって、関係の先生方にご指導を賜りましたことに深く感謝申し上げます。研究会でいただいたいろいろなご意見をもう一度吟味しながら、私たちの実践と、その過程で構築した理論を見直し続けていきたいと思います。

 


 
<センター専任教官 住野好久助教授 が転任します!>
お礼の言葉
 平成6年4月に赴任して以来、@学部と附属学校園の共同による教師教育、Aボランティア体験を含む実地教育体験の系統化による教員養成カリキュラムの構築、B附属学校園との共同研究−特に教育実習、総合学習、幼稚園教育に関わって−などについて実践研究を進めてきました。
 このように、センターでの仕事を進めることができたのも、多くのみなさまのご支援と励ましのおかげです。とりわけ、センター専任教官のあり方を随時お話しいただいた松下文夫先生、センターの仕事を理論的に考察することを励ましていただいた赴任当時のセンター長田中吉資先生、センターの活動だけでなく香川での生活を全面的に導いてくださった湯浅恭正先生、第3のセンター専任教官(?!)としてご指導いただいた長谷川順一先生、教育実践をめぐって熱い議論を交わした佐藤明宏先生、そしてセンターを「地域にひらく」ためにご尽力された初代総合センター長藤本光孝先生、抜群の実践力と実務力を発揮してくださった客員教授阪根健二先生、ありがとうございました。また、日本教育方法学会で総合学習における「栽培」について共同研究発表した柳智博先生と松本康先生、その後この二人に吉岡捷爾先生を加えた4人は遊び仲間でした。そして、私の無理なお願いに笑顔で応えてくれたセンターの事務スタッフ吉田(旧姓吉川)恭子さん、浅野文恵さん、宮内キヨミさん、ありがとう。総合センターになって赴任された宮前義和先生には研究と実践の両立を期待しています。新しい企画推進委員の毛利猛先生、繪内利啓先生、安東恭一郎先生には今後ともセンターをご支援くださるようお願いいたします。あの教科教育等会議や初等教育研究においては、谷山穣先生、山下智恵子先生、竹中龍範先生等々教科教育法担当教官の方にもお世話になりました。
 また、附属学校園の先生方にも感謝しなければなりません。私のような若輩者を「仲間」として加えてくださった各校園の歴代副校長・研究部の方々お世話になりました。特に今年度は研究発表会で大役を授かりました。附属坂出中学校の環修先生、島根廣之先生、シンポはどうでしたか。附属高松小学校の倉沢均先生、窪田啓伸先生、来年のパネルがんばってください。そして、附属幼稚園の山地早依子先生、佐藤美芽先生、片岡元子先生、宮崎晴代先生には、幼稚園教育の素人である私にその奥深さを実感させていただきました。
 他にも、香川県教育センターの田井久憲先生、小河美江先生、高松市教育文化研究所の 徳山久美子先生、牟礼町立田井幼稚園の小田久美先生、青木孝子先生、堀江扶美子先生、 牟礼北小学校の森澤憲一先生、塩田和雄先生、亀井可奈子先生、そして太田広毅会長他PTAのみなさん、香川県立五色台・屋島少年自然の家、香川県視覚障害者福祉センター、高松市図書館、高松かたりの会のみなさん、ありがとうございました。
 今後とも、よろしくお願いします。海を隔ててはいますが、ともにがんばりましょう。
 


 
【寄贈図書一覧(01/1〜3)】
 学校教育実践センター紀要 15         鳴門教育大学学校教育実践センター
 ネットワーク年報 第2号       東京大学大学院学校臨床総合教育研究センター
 教育実践総合センター紀要 第1号          富山大学教育実践総合センター
 いじめ防止教育実践研究 第4巻           広島大学教育実践総合センター
 教育実践研究紀要 第39号、しのぶそう 10      福島大学教育実践総合センター
 教育工学・実践研究 第26号            金沢大学教育実践総合センター
 人間科学研究 Vol.8 1              神戸大学人間科学研究センター
 教育実践研究 第19号               茨城大学教育実践総合センター
 教育実践研究年報 第16号         京都教育大学教育実践研究指導センター
 大学と附属学校園の存立形態を生かした共同研究成果のまとめ       〃
 研究紀要 第18号、第19号             新潟大学教育実践研究指導センター
 学部4年間の各年次にふさわしい教育実践カリキュラムの開発研究   〃
 平成11年度フレンドシップ事業実施報告書              〃
 研究紀要 第10号、センターニュース 18   岩手大学教育実践研究指導センター
 教育実践総合センターニュース 2         宇都宮大学教育実践総合センター
 WAGニュース 第9〜11号                    WAG研究所
 学校臨床研究 第1巻 第1号、2号     東京大学大学院臨床総合教育研究センター
 教育実践研究 第25号              福井大学教育実践研究指導センター
 所報 第13号                       長野県総合教育センター
 21世紀の教師教育の教師教育を考える−福島大学からの発信−   福島大学教育学部
 研究報告書 第32号                     東京工業高等専門学校
 平成12年度フレンドシップ事業報告書               鳴門教育大学

  

【センター活動日誌&報告(01/1〜3)】
 1月18日(木)   第4回香川大学教育実践総合研究編集会議            
 1月18日(木)   第4回フレンドシップ事業実施専門委員会            
 1月22日(月)   第2回遠隔公開講座実施委員会                      
 1月22日(月)   第10回企画推進委員会   
 1月24日(水)   第3回管理委員会      
 1月24日(水)   公開講座担当者会議
 1月26日(金)   第5回センター研究会
 2月2日(金)   附属坂出小学校共同授業研究会                      
 2月3日(土)   フレンドシップ事業:屋島デイキャンプ              
 2月9・10日(土・日)  フレンドシップ事業:屋島「ウインターチャレンジイン屋島」 
 2月13日(火)  第58回国立大学教育実践研究関連センター協議会 
 
                   会 場:東京学芸大学教育実践総合センター
                                   出席者:松下文夫・住野好久・宮前義和
 
  センター協議会では、センター協議会会長の開会のあいさつに続いて、石井教育大学室長より以下のような趣旨の来賓あいさつがあ
りました。(1)教員養成大学・学部において重要なのは、学校教育に役立つ教員を養成しているかということである。そして、「国立
の教員養成系大学・学部の在り方に関する懇談会」に関して、(2)必要に応じて、1県1教員養成大学ということもタブー視せず論議し
ていく。(3)子どもを教えるということは高度な職業人になることであり、特別なトレーニングを必要とする。教員養成カリキュラム
においてはいかに教科を教えていくかが重要視されるべきである。最後に、実践センターに関して、(4)地域の学校と学部を結びつけ
るとともに、学部の牽引役を果たしてほしい。改めて、実践センターの役割の重さを認識いたしました。その後、東京学芸大学学長の
会場校あいさつ、各センターから現状と展望に関する報告等がありました。(宮前記)

 
 2月26日(月)   フレンドシップ事業:事後交流会・シンポジウム
 2月27日(火)   公開講演会              
 3月16日(金)   第4回管理委員会
 3月16日(金)   第11回企画推進委員会
 3月21日(水)   第6回センター研究会
 3月21日(水)   第5回フレンドシップ事業実施専門委員会


【センターからのお知らせとお願い】

    

 ┌──────────┐                                                       
 │第6回センター研究会│                                                      
 └──────────┘
 

   長い間、教育実践研究指導センター運営委員として、センターの発展にご尽力いただいた篠原重則先生が停年退官、センター専任教官住野好久先生が岡山大学大学院教育学研究科カリキュラム開発専攻へ転出されることとなりました。そこで、両先生に、これまで本学部で蓄積されてきた研究成果をご発表いただくセンター研究会を企画いたしました。

 
  ・日 時:平成13年3月21日(水) 15:00〜17:00
  ・場 所:教授法演習室
  ・内 容:1 教育実践研究と教師教育研究をつなぐ  住野 好久 先生
         教育実践総合センターでの7年間の教育研究を反省的に考察します。
          @認識形成と人格形成を統一する授業理論の構築
          A「反省的考察」「体験」を軸とした教師教育カリキュラムの研究
          B教育的タクトと「反省的考察」と教育実践
          C総合学習への傾斜と附属学校園との共同研究
       2 地理教育の現状と問題点  篠原 重則 先生
 
 現行の学習指導要領によると、地理教育では、小学校から高等学校にかけて、「地理的見方、考え方」のみが強調されていて、世界や日本各地の地域の姿を伝えることが著しく軽視されている。先日、香川大学の学生にアフリカの中・南部の実態をスライドで紹介すると、「アフリカには何もないと思っていたが、アフリカには注目すべきことが沢山あり驚いた」などと、感想文をよせた学生が多かった。地理教育におけるかかる地域認識は、日本国民の国際感覚を乏しくさせ、国際社会に生きる日本人を育成するという視点から、将来に大きな禍根を残すものと言わざるを得ない。
 ┌──────────────┐                                               
 │附属坂出小学校教育研究発表会│                                              
 └──────────────┘                                               
  ・日 時:平成13年5月24日(木)・25日(金)
  ・主 題:生きる力を培う幼小中一貫の新教育課程の創造
       ・新教科英語の開発と実践
             ・幼小の連携を図る新領域の設定

             ・経験を統合し生き方を創る小中の総合
 
 ┌────────────┐                                                   
 │附属高松中学校研究発表会│                                                  
 └────────────┘                                                   
  ・日 時:平成13年6月8日(金)
  ・主 題:21世紀に求められる資質・能力の育成を求めて
             −教科改変と総合教科「共生科」による教育課程の開発−
  *詳細は、高松中学校のHPをご覧下さいhttp://educenter.ed.kagawa-u.ac.jp/takachu/