香川大学教育学部・大学院教育学研究科                     No.9
        教員養成GP  ニ ュ ー ス レ タ ー
 
                               教員養成GPプロジェクト
                               実施委員会  '06.12.18

 
■ 第3回事例研究コロキウムが実施されました
 
 この16日に、50名あまりの参加者を得て第3回事例研究コロキウムが開催されました。当日には、先ず氷上小チームから「学校における学力形成の取り組み―人間形成を視野に入れて―」のタイトルのもと、本プロジェクトでのAPチームの活動やそのあり方について大学院生から再提案がなされ、音楽教育を具体例として活動のモデルが示されました。次いで三本松小チームから「基礎基本の定着を図る算数の授業」と題して算数の授業事例を示すとともに、その理論化を図る試みが紹介されました。最後に林田小チームから、教育現場にとっても本学部にとっても喫緊の課題である「特別支援教育への取り組み」について、当該校での実施体制や実施上の諸課題、検討事項が報告されました。
 各チームによる話題提供に続いて情報交流や意見交換がもたれ、それを通して、各事例や教育に関する今日的課題についての理解を一層深めることができました。 
 
 
 

■ 教員養成GP情報
兵庫教育大学教員養成GP成果報告会に参加して
      平成18年12月3日(日)10:00〜16:30   於:兵庫教育大学 嬉野台キャンパス
                                報告:植田 和也
 
 平成18年12月3日(日)に兵庫教育大学で教員養成GP成果報告会が催された。
 「大学院における教師教育の新しい展開−兵庫教育大学の高度専門職業人育成プログラムの特色−」と題して、午前中に公開研究授業が講義棟であり、午後はシンポジウムと連携協力校との集いが講堂で行われた。地元兵庫以外にも全国からの参加者があり、シンポジウムの際には約300名の人数を確認した。
                                   (裏面に続きます
 今回の特色は、新しい教職大学院構想に向けて兵庫教育大学の特色を具体的に示す点である。そのため公開授業を行い、14名の教員が協働しながら計6本の研究授業が午前中2回に分け公開T、Uとして展開された。さらに、兵庫県の連携協力校の先生方も多く参加され、シンポジウムには県教育長もシンポジストとして登壇した。
 公開された授業は、共通基礎科目の授業が2本、学校指導者専攻専門科目、授業実践リーダーコース専門科目、心の教育実践コース専門科目、小学校教員養成特別コース実習科目の計6本である。(詳細は、APルームに当日配布資料や兵庫教育大学の構想についての関係資料を保存)
 その中でも、小学校教員養成特別コース実習科目では、実習4日終われば1日を大学で省察する時間「レフレクションセミナー」として位置づけていた。そのセミナーの一部が授業で示された。そこでは大学教員も加わり小グループで話し合い、実習イメージを不安と期待の度合いから視覚的に曲線で図示する手法を用いていた。実習の具体的な事実だけでなく、自分たちの体験や学びをもとに省察していくことで、実習の価値付けや意味づけをより多様に行おうと意図されていた。 
  
 
 
 
     【講堂でのシンポジウム】             【公開授業 実習のリフレクション】
 
 シンポジウムでは、文部科学省、上越教育大学学長、兵庫県教育委員会教育長、梶田学長により、兵庫教育大学の教職大学院の特色について意見が交わされた。その際、まとめとして、梶田学長から「本取組は何かを少し変えるのではなく、新しい取組として新しい考え方やものの見方をもってやっていくのです」と力強い宣言も示された。兵庫は4コースで100名を定員とすることやコースの概要についても示され、平成19年度はプレとして、平成20年に正式に教職大学院としてスタートしますと明言された。
 
◎感想等
 日曜日に院生も参加して公開授業が計6本も多様な形で行われたことには驚いた。それぞれに工夫があり、討議でも授業改善や新たな取り組みについての評価が問われた。その中で講座を超えて教員が協力をしていること、小グループでのリフレクションが活発に行われ教員が適宜にかかわり進行していること等、香川大学のコロキウムを運営する点でも参考になった。
 
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