香川大学教育学部・大学院教育学研究科                     No.8
        教員養成GP  ニ ュ ー ス レ タ ー
 
                               教員養成GPプロジェクト
                               実施委員会  '06.12.11

 
■ 第3回事例研究コロキウムのご案内
 
 ○日 時:12月16日(土曜日)13:30〜16:30
 ○場 所:研究交流棟5階・研究者交流スペース
 ○話題提供チーム:氷上小:学校における学力形成の取り組み―人間形成を視野に入れて―
          三本松小:基礎基本の定着を図る算数の授業
          林田小:特別支援教育への取り組み
 

◆ 事例研究コロキウムの趣旨 ◆

 事例研究コロキウムは、いわゆる研究発表会ではなく、本プロジェクトに参加している大学院生のチームが公立の研究推進校の研究に参加して実践的・体験的に習得した教育実践の事例についての話題を提供し、それをもとに参加者全員が自由に意見を交換する場です。また、意見交換を通して、事例に含まれる問題を発見し、その解明に向けて協働して検討を加え研究交流を深めることを意図しています。
 
 
■ 教員養成GP情報
 
大阪教育大学教員養成GPシンポジウム報告
「大学院での採用前教師教育の可能性〜教員養成GPを通して見えてきたこと〜」
 
                                     報告 田上 哲
 
     日時:平成18年12月2日(土)14:00-17:00
     場所:大阪教育大学天王寺キャンパス・ミレニアムホール
 
 このシンポジウムは,平成17年度文部科学省大学・大学院教員養成推進プログラム「大学院における採用前教育プログラムの開発」の成果についての中間報告として開催された。
稲垣卓氏(大阪教育大学学長)と大阪府教育委員会教育長代理の挨拶に続いて,まず,森田英嗣氏(大阪教育大学助教授)による基調報告「大学院採用前教育実践の概要」が行われた。基調報告では,次にあげる新しく開発された4つのプログラムの取り組みが紹介された。
  1.実践的な視点からの授業観察と授業分析   2.パワーアップセミナーの企画と実施
  3.学校・プロジェクトインターンシップ     4.海外でのTeacher Trainingの体験
続いて,パネルディスカッション1「大学院採用前教育、はたしてその実態は?」が行われた。
 GPに参加している大学院生(GP院生)10名の中から、4名(インターンシップとして、小学校に行っている院生2名、中学校にインターンシップに行っている院生2名)と、指導教員1名がパネラーとして登壇した。[なお,GP院生はすべて夜間の大院生で、登壇した院生も昼間はアルバイトや仕事(ホテルの接客、人権センター、私立女子中高講師、小学校講師)をしている。また,授業料は全員免除されており、大学院の授業は夜間および土曜日に実施されている。]基調報告で説明のあった4つのプログラムに取り組んでの感想や意見を率直に開陳していた。
次に,パネルディスカッション2「採用前教育の課題と展望」が実施された。
 長尾彰氏(大阪教育大学副学長)の司会で,パネラーとしてポール・ダウリング氏(IOE/ロンドン大学),成山治彦氏(大阪府教育委員会教育監),木立英行氏(大阪教育大学夜間学部主事)の3名が登壇した。ダウリング氏は,本プログラムの外部評価を担っており,2週間程度の時間をかけて,本プログラムに関わる人物にインタビューを行った結果について報告した。また,成山氏は採用側としてこれから取り組みを深めて欲しい課題について,木立氏はGPを企画実施している当事者として大学の組織の在り方や取り組み方についての問題や課題を報告した。
 最後に,大脇康弘氏(大阪教育大学夜間学部副主事)によるまとめが行われた。
本シンポジウムの様子はビデオ記録しております。詳細についてお知りになりたい方は,資料と共にビデオを教員養成GP事務室に保管しておりますので,そちらをご覧下さい。 
 

◎ 感想等
 我々香川大学の取り組みに近いものがあり,大変参考になりました。参加している大学院生ならびに外部評価を担っているダウリング氏は共に4つのプログラムの中で「パワーアップセミナーの企画と実施」を高く評価していました。これは,大学院生の課題意識に基づいた研究セミナーを,例えば講師の手配からすべて大学院生の自主的自発的な企画のもとで実施するというものです。我々の事例研究コロキウムにもこのような部分を取り入れていくことが有効ではないかと思いました。また,パネルディスカッション1では,4名の大学院生がパネラーとして登壇しておりますが,司会の方との臨機応変なやりとりの中で,打ち合わせしていないことなども含めて,本音の部分も聞くことができ大変好感がもてました。香川の院生にもこの発表の様子を見てもらえたらいいなと思いました。今後他大学のGPシンポジウム等でとくに院生の発表があるものには,香川の院生も参加して聞くことなども考えてよいのではないでしょうか。
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