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破壊的レシピ

TOPICS2

私が学部生の頃、流離学校にアルバイトに行っていました。

料理学校では、日本料理・洋風料理・中華料理を1週間ローテーションで実習します。
生徒さんは1週間に1度きますので、1週間は同じメニューということになります。
授業の形式は、まず、先生の講義を聞いて、先生が実際に料理をつくります。その後で生徒さんたちはグループにわかれて実習を始めます。

私の仕事は生徒さんの出席簿の受付と生徒さんの使う材料の仕分け、先生のお手伝いなどです。

これは一人暮らしの私にとって、とてもうれしいアルバイトでした。
先生が作った料理は日本として生徒さんの実習が終わり、試食になるまで置いてあります。
その後、生徒さんたちが試食するとき、あるいは帰った後で、その料理を食べます。
ところが、先生は1週間同じ、メニューを作ります。
週の最後の方になると、食べ飽きてしまうそうです。
・・というわけで、私は見本の料理を食べる仕事もしていました。(幸せ!)

思えば、かなりの種類の料理を食べました。
料理学校では、とてもきれいに盛りつけるので、見ているだけでも楽しいです。いろんな種類のお皿や器、それらに盛りつけられる料理を見ていると料理って、楽しいなと思えてきます。一種の芸術のように思えてきます。

生徒さんも結婚前の女性やご年輩の方、中にはサラリーマンの人もいらっしゃいました。
主婦の人も気分転換に通ってみるのもよいのではないでしょうか。

こんなバイトをやっていると、かなり料理がうまくなりそうですが、どうも私には料理のセンスが欠けているようです。

先生の見本の調理のとき、横でお鍋を出したり、調味料を渡したりするのですが、砂糖と塩を勘違いしたり、強火と弱火を間違えたり、包丁を落っことしたり(危ない)。たまに先生が解説している横で、実際に何かやってみせるのですが、バターが焦げたり、鍋から炎があがったり・・・いろいろやらかしました。ごめんなさい、先生。
いつまでたっても同じ間違いをやっているのは、学修能力がないのでしょう・・。

私は毎週の料理のレシピをもらってきて、「いつかつくってみよう」と集めていました。
しかし、この「いつか」がくせ者です。宿題をぎりぎりになるまでやらないのと一緒です。
また、生徒さんの中では、料理学校へ行っても上達しない方もいらっしゃるそうです。なぜなら、料理はグループで作るので役割分担があるのです。洗い物とか盛りつけの係などもあるのです。

そんなわけで、いつまでたっても私の料理の腕は上達しませんでした。また、学校の勉強が忙しくなるとますます、近くのコンビニに通うようになり、どんどん料理の腕は落ちて(もともとないのですが)いきました。

また、私は「かたづけちゃうおねえさん」でした。
生徒さんのグループごとに材料を分けておくのですが、生徒さんたちがそれぞれとった後、すぐ材料をかたづけて、冷蔵庫にしまってしまい、後で生徒さんが「あのー、この材料がないんですけど」(もちろん、私が材料を用意し忘れた)と言われて、慌てて冷蔵庫の奥底にしまってしまった材料を取り出すことになりました。

なんたる機敏な行動。なぜか遠い昔のことのように思います。
料理の腕は使わなければ確実に低下します。
母から「高校生の頃はいろんなお菓子を作っていた」ときいて「そうだったかな?」とまるで記憶がありません。

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