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Mac OS 8.6 : EGBRIDGE などの原因不明の障害(継続)
Mac OS 8.6: PowerBook 1400 での PC フォーマットディスクの障害
List Open Files
iMac/Blue & White G3: Mac OS 8.6 アップデート後の Mac OS 8.5 CD カスタムインストールで起動できなくなる
Mac OS 8.6: Sherlock の異常終了
AppleWorks 5:Business Plan ステーショナリ編集での異常終了
Crescendo Installer 1.3.6
FAQ: DVD ドライブは CD-ROM 再生ができるか
よもやま:学生の iMac が届いたことなど
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[ 99/6/6]



● Mac OS 8.6 : EGBRIDGE などの原因不明の障害(継続)


99/6/3項目前田氏からのご報告以後,次のような情報をいただいている.

Ken-ichi 氏は,デスクトップピクチャをやめて,デスクトップパターンにすることで改善された.

氏の場合,障害は, ICQ や,アプリケーションを切り替える,特に Photoshop から Finder に切り替える際にフリーズすることが多かった. EGBRIDGE でも障害が現れたが, ATOK でも同様な障害があったため,日本語入力変換プログラムの問題ではないように思われた.最小限のシステムで試す際に,デスクトップパターンだけになったところで障害が出なくなったそうだ.

村田氏によれば, Mac OS 8.5.1 (8.5 からの可能性もある) から, ICQ と PostPet で障害が起きていたそうだ. ICQ ではインライン入力非対応なので,入力時に変換ウインドウが出た際に決まってフリーズするという.また, ICQ と Netscape Communicator を同時に立ち上げているときに ICQ を使うと,使っているうちにほぼ確実に落ちる. Netscape を立ち上げていないときに単独で ICQ を使っても落ちないそうだ.

前田氏も ICQ 使用時に障害が発生するとされているのだが, ICQ 使用という共通点がある.



● Mac OS 8.6: PowerBook 1400 での PC フォーマットディスクの障害


Chiba 氏からお教えいただいた. PowerBook 1400Cs/ Newer G3(233MHz) で, Mac OS 8.6 J インストール後, PC フォーマットのフロッピーディスクを Mac OS 上にマウントした後 に PC 上で認識不可能となってしまう.同じく 8.6J にした Supermac S900/G3 でマウントしたものは問題なく使用でき,また,1400 でも 8.5.1J で起動させれば問題はない.



List Open Files


現在開かれているファイル数を報告する Alsoft によるフリーウェアのユーティリティ. Mac OS では同時にメモリに展開できるファイル数について file control blocks (FCB) の上限である 348 の制限がある.最近ではこの上限に達することが往々にしてある.

このユーティリティによって現在開かれているファイル数のほか,開かれているファイル名ほかを知ることができる.日本語環境では文字化けするファイルが出てくるが,いったんセーブしてエディタ等で開けばよい.

Mac OS 8.6 でも Mac OS 8.6 全てのシステムで立ち上げた状態でのファイル数は 150 程度であり,これまでとあまり変わっていない.

参照:
1998/6/16項目 "開くことのできるファイルの数"



● iMac/Blue & White G3: Mac OS 8.6 アップデート後の Mac OS 8.5 CD カスタムインストールで起動できなくなる


TIL: 60382 : Mac OS 8.6: Installing A Mac OS 8.5 Component On iMac or G3 (Blue and White) After Updating

iMac や Blue & White G3 の Mac OS ROM ファイルの必要な機種を Mac OS 8.6 アップデートした後,何らかの理由でそれらに添付されていた Software Installer などの CD-ROM からカスタムインストールをした場合, Mac OS ROM ファイル,システムファイル,システムリソースを Mac OS 8.5 のバージョンに戻して上書きしてしまう.そのため, Macintosh が起動しなくなることが起きる.

インストール用システム CD はカスタムインストールした場合でも必ず Mac OS ROM などをインストールする別インストーラが起動するようになっているらしい.さらにそれら別インストーラは既存の Mac OS ROM ファイル等のバージョンを調べたりしないで必ず上書きするそうだ.ところが, Finder などは Mac OS 8.6 のままなので起動できなくなるという.

このようになった場合は Mac OS 8.5 システム CD から起動して, Mac OS 8.6 アップデータでもう一度アップデートすることで回復できる.また, Mac OS 8.6 アップデート後は Mac OS 8.6 システム CD から必要なものをインストールしなければならないということになる.



● Mac OS 8.6: Sherlock の異常終了


Mac OS 8.6 で Sherlock が異常終了する場合, Blue & White G3 などの機種で, ATI 関連機能拡張類と非互換の場合があるらしい.これらの機能拡張類を切って Macintosh を起動し改善されるようであれば, Mac OS 8.6 のクリーンインストールなどで改善されるかも知れない. ATI 関連機能拡張類のバージョンも確認のこと. ATI 機能拡張類の Mac OS 8.6 でのバージョン一覧は 99/5/14 項目に記している.



● AppleWorks 5:Business Plan ステーショナリ編集での異常終了


TIL: 31004 : AppleWorks 5: Editing Master Page of Business Plan Stationery

Apple Tech Info Library で AppleWorks 5 について触れられている. AppleWorks 5 で Business Plan ステーショナリのマスターページを編集しようとすると AppleWorks が異常終了するという.他のステーショナリでは起きないらしい.

クラリスワークス 4 日本語版で同様のことがあるのか試してみたが,確認できなかった.ただ, Business Plan ステーショナリというのがどれなのかよく分からなかったので,私の追試は不十分かもしれない. AppleWorks 5 とクラリスワークス 4 日本語版は全く同じものではないので, AppleWorks 5 で起きることがクラリスワークス日本語版で起きなくても不思議ではない.



Crescendo Installer 1.3.6


Mac OS 8.6 対応.



● FAQ: DVD ドライブは CD-ROM 再生ができるか


できる.音楽 CD 再生も問題ない.



●よもやま:学生の iMac が届いたことなど


私のデザイン室の学生たちが購入する Macintosh について,これまでは中級機以上を推奨してきたが,今年は iMac でもよいということにした.私のところの Macintosh はグラフィック制作が目的である.そうなると, iMac についてはいろいろと問題を指摘する向きもある.私も当初は iMac 購入を考えたこともなかった.

「 iMac がグラフィックユースに不向きだと考えられる主な理由」

・モニタが小さい
・トリニトロンやダイヤモンドトロンなどの方式でないためのモニタの平面性や鮮明度の問題
・ WYSIWYG が崩れる
・フロッピーディスクがない,あるいは未対応のため,インストールできない一部フォントがある
・ ADB ハードウェアキーが使用困難な場合がある
・周辺機器などの拡張性に劣る

主な理由のいくつががモニタに関連したことだ.こうした問題はあるものの,次のように考えるようになって iMac もいいのではないかと考え直した.

・早く使えることの方が重要だ.

資金が潤沢な学生ばかりではない.デザイン室ではこれまで多くの学生が 3 年次に Macintosh を購入してきた.そうすると 3 年次初頭に購入すると卒業までに 2 年間使用することになる.これが仮に資金難で 3 年次夏休みまで買えないという場合, 1 年半に使用期間が短くなる.機能の十分な機種でもって 1 年半制作するのと,やや不十分ではあるが使えないわけではない機種で 2 年間使うのとでは後者の方がいいと思えるようになった. 4 年生は Macintosh の初歩的操作を学習する時期ではない. 3 年のうちにそこそこ使えるようにならなければならないとすれば,その期間が 1 年かその半分かということになる.この差は大きい.そこそこ使える機種があるならば,十分な機能を持った機種を半年待つべきではない.

また,資金が足りずに個人で Macintosh を購入できない学生がこれまでいたが,そのような学生が購入できるかもしれない価格であることには大変意味がある.大学の Macintosh を使用するのと,自分自身の Macintosh を持つのとではコンピュータ使用技術の程度に大きい差が生まれることが多いのだ.

・そこそこの性能がある

早く使えることが重要だとしても,そこそこ使えるということの実質的内容が問題だ. iMac の処理能力は現時点で学生が使うには申し分ない.ハードディスク容量も問題ない.

・モニタの問題

モニタは問題がないわけではないが事情も変わってきている.

フラットスクエアは画面周辺部の歪みがありよくない.しかし,トリニトロンなどのモニタでも湾曲はしているのだから,この問題について目をつぶることもできないほどのことでもない.

WYSIWYG についてだが,確かに印刷媒体を前提にした場合は困る.しかし,最近ではグラフィック制作媒体は Web 用途が急増している.私の学生の就職先も半分は Web 制作を目的としている.Web 媒体では印刷媒体で問題となる WYSIWYG や色再現などの問題は現時点で無意味である.先のモニタ形状の問題も一概に平面がいいとは言えない場合もあるだろう.このようなモニタ上で再現する媒体制作では iMac だから困難ということはないのが現状だ.

印刷媒体制作では WYSIWYG がより良いことは言うまでもない.しかし,印刷媒体以外の媒体の拡大により, iMac を全面的に拒否するほどの問題ではなくなったということだ. WYSIWYG については, 15 インチモニタと解像度の問題であるので, Illustrator ほか使用アプリケーションでのウインドウ表示倍率を工夫して,実質的に WYSIWYG を実現することが可能である.(この対処法は PowerBook での WYSIWYG でも同じ)

問題があるとすれば,作業領域が狭いということだ.解像度は高く設定できるわけで作業領域が狭いという指摘は必ずしも適切ではないのだが,例えば,各ソフトウェアで倍率を変更して WYSIWYG にした場合,狭いことが実感される.

・使えないアプリケーションやフォントがある

これは致し方ない.早く使えることの方が重要だということである.

もともと,コンピュータでの制作には問題がまだまだ山積みである.しかし,すでにグラフィック制作の主流は Macintosh によるデジタル制作に変わってしまった.問題を無視できるだけのメリットがあると考えられたからであろう.

フォントは当初からデジタル環境移行時に問題とされたものである.ところが,使ってみた結果,問題なかったという意見もある.そうだろうか.

Macintosh で使えるフォントについて私は大変不満を持っている.和文の場合, iMac にインストールできず使えないフォントがあるが, Macintosh で使えない写植書体のことを考えたら,全然大した問題には思えなくなってくるものだ.少しでも完成度の高いフォントに学生時代から慣れ親しむことは大切な事である.しかし他のフォントによって文字組全般の学習機会をより多く経験できることも重要だ.できないならできないでそれらの問題を回避した作り方もできないわけでもない.

フォントについて多くの方々が和文のことを問題視される場合があるが,私は欧文についても問題を感じている.私が好んでよく使う Garamond という書体があるが, Macintosh で使える Garamond の何種類かのフォントは私から言うと Garamond とは言えない.だが,だからといって,他の書体まで含めて Macintosh のフォント環境全体を否定することもないだろう.

アプリケーションも似たようなことが言えるのではないだろうか.特定のアプリケーションが使えないからと言って,そのために制作すること,ものを作ることが阻害されると考える方が本末転倒だということもできるだろう.

ADB ハードウェアキーなどのために使用の難しいアプリケーションについてだが,そのアプリケーションの和文文字組の決して高いとは言えないレベル(失礼!私は授業で学生にフル DTP の印刷媒体を見せて欠点をあげつらうことがある)を考えた場合,他の類似の使用可能アプリケーションがそれほど問題だとは思えない.私はこのような Macintosh の使用に関するページを作っているものの,実は私の制作について Macintosh での制作に完全に移行していない.自分の作りたいものから考えると,私は Macintosh で実現する文字書体や文字組は,私にはまだ使えないレベルだと思っている.デジタルで制作する場合もあるが,それはまだ限定される.私の作るものの文字はまだ写植指定することがあるのだ.

しかし,業務としてグラフィック制作する場合はそうとも言ってられない.可能な範囲でよりよい選択肢を求めることには意味がある.学生はとにかく早く自分のコンピュータを持って使う事の方が重要なのだ.学生が Macintosh を使ってほかに身につけるべきことはいくらでもある.

また,これらの問題は Web 制作という場合にはほとんど当てはまらなくなってあまり意味がなくなることは,モニタの問題に似ている.

・ Mac OS 8.5 非互換アプリケーションの問題

一部アプリケーションで Mac OS 8.5 のフォント環境下でそれまでのファイルを開くと文字組に問題があるということが一部で指摘されている.(確認されないという報告もある)しかし,これから Macintosh を購入する学生にそのような問題は最初からない. Mac OS 8.5 の環境下で新しくファイルを作成するわけだからだ.出力の際に出力センター等のマシンの OS バージョンとの互換の問題は起きうるが,学生は今のところ,文字組のある原稿は学内で出力しているので問題とはならない.また,もともと,問題があるといわれるアプリケーションはハードウェアキーの問題があって使用できない.

・拡張性など

iMac の拡張性があまりない点だが,ネットワーク上の他の Macintosh を使用すれば問題はある程度改善される.MO などバックアップメディアは他の Macintosh のものを iMac にマウントする.スキャナは他の Macintosh に接続したものを使いデータを転送すればいい.プリンタはもともとネットワークで使用している.問題はフロッピーベースのインストーラになっているアプリケーション等だ.これはデザイン室では使用をあきらめることになる.(私自身が iMac ユーザで必要がある場合は iMac のハードディスクを取り出して他の Macintosh に内蔵してインストールしてから iMac に戻すのだが...)

デザイン室のネットワークは新しい iMac ユーザのために 100Base に移行している.

・卒業後

学生は卒業後,ほとんどが印刷関連会社に就職してきた.最近では Web 制作が半分程度までになってきていることは書いたとおりだ.ところで,卒業後,学生は購入した Macintosh をどのように使うのだろう.

学生は社会人になると,会社で高機能な Macintosh を使って制作する.自宅に帰って使う学生時代に買った Macintosh はインターネットでの通信が主な用途になる.家に帰ってまで仕事はしないことがほとんどだ.そうなると,学生時代に買った Macintosh に卒業後までグラフィック用途で使い続けられるだけの高機能を求める必要はない.また,購入して 2 年後の卒業時にはどんな Macintosh もすでに時代遅れだ.


だから,学生に高価格の Macintosh を買わせる理由はもうないのだと思うようになった.これらの得失を説明して学生に自ら選択させるようにすると,学生の中には高価格の Macintosh を購入しようとするものもいる.学生が自分にあった方法を採ればいいと思う.


さて,ということで, iMac を選択した学生の iMac が 6 台デザイン室に入った.高松市ではこれまで即納状態だったのだが, 5 月の連休後,予約が必要となった.色によっては 1 ヶ月待ちだそうだ.一番低い人気の色でも 1 週間待ちらしい.

大学生協でも iMac を扱っていると思って,学生には大学生協を紹介したのだが,ここでも品不足で,全国の大学生協間で iMac を奪い合っているようなのだ.(抽選だと言っていた.)結局,大学生協での購入はあきらめた.連休後,学生は 2 週間待って,ラベンダー,ライム,タンジェリンを購入した.届いた iMac は 333MHz だったが, OS は 8.5.1 で 8.6 はついていなかった.

学生が起動して少し驚いたのだが, 6 台のうち 3 台に問題があった.よく言われる,スリープ後復帰できない, USB キーボード,マウスが反応しなくなることがある,文字化けするなどの症状がその 3 台に頻発した.もう静電気の季節ではないし,他の iMac に障害は起きないから,その 3 台に問題があるものと思われた.

デザイン室で使うために,ハードディスクを初期化してシステムを入れ直し,ハードディスクやシステムソフトウェアを最適化する作業を全体で行った結果, 2 台の iMac の障害は解消した.( 1 台は学生が私の指示を待たずに販売店に交換を申し込んだためにシステム構築はされなかった.この学生もハードディスク初期化とシステム再インストールで障害は改善されたかも知れないが,症状は増設メモリの不良の可能性もあった.しかし,交換は時間がかかってしまう.)

デザイン室の iMac だけが特異だったのかも知れないが, 6 台中 3 台という割合はかなり高いと言わなければならない. iMac を初めてのコンピュータとするユーザにこのような問題が起きた場合,個人がそのような障害に対してハードディスク初期化,システムソフトウェアの不安定要因の除去という対策を取ることはかなり難しいのではないだろうか.

iMac が入ってデザイン室は雰囲気が少々変わった.カラフルになった.そのことは悪いことではない.しかし,問題がある.カラー筐体は他のマシンのモニタや周りの環境に反射して,色を使う場面で不具合が起きる.これは予想していなかった.

iMac は正面から見たときにはカラー筐体はほとんど隠れるものの,それでも一部色が目に入る.これも制作物に良い影響はない.向こうに見える他の iMac の筐体の色も目に入る.内部の金属部分が反射している場合,かなり輝度が高くなり,それが視野に入ると影響が特に大きい.それらによって,対比,補色残像などを起こしてしまうと,影響は結構深刻だ.

先に書いたようにキャリブレーションなど,最終媒体によってはあまり色合わせは意味がない場合もある.しかし,制作環境での対比,補色残像などは問題である.キャリブレーションできていなくても色順応があるのである程度人間の側で補正されるのだが,視野内に影響色があると困ることになる.



(C) Akiyama Satoru



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