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[ 98/12/3]



● Mac OS 8.5 でのメモリ増大: Sherlock/日本語解析エンジンとの関連?


これは私が最近経験したことだ. Mac OS 8.5 ではシステム使用メモリが増大したと言われている.なかには Mac OS 8.1 から 10 MB 以上増加したという報告がある. Mac OS 8.5 ではいろいろな機能が付加されたため使用メモリが増大したものと思えるが, 10 MB 以上増えるのは見当がつかなかった.それが私にも起きたのだ.

問題の生じたシステムは,通常の起動時には 24 MB であり,これは Mac OS 8.1 のときよりむしろ減っている.ところが,ある日システム使用メモリが起動時でもそれまでから 8MB ほど増えていて, 32MB になっていることに気がついた.
(仮想記憶オン. RAM ディスク 6 MB, ATM キャッシュ 1MB, ディスクキャッシュ 2.3 MB を含む)

よい機会であったので仮想記憶やディスクキャッシュのオンオフなどいろいろやってみたのだが改善されなかった.( PRAM クリアは嫌いなので行わなかった.) PRAM クリア以外にはもう思いつかなかったので,実は当初から予想していたのだが, Sherlock の索引作成を RAM ディスクに対して行ってみた.予想通りと言おうか,索引作成終了後,メモリは通常のレベルに戻った.

Sherlock が原因であるかどうかこれだけでははっきりは分からないが,私が Sherlock に関係しているのではないかと最初から見当をつけたのは,増大した分が Sherlock 索引作成時のシステムヒープ増大分と同じ程度であったからだ.システムメモリ使用量が通常より増大している場合は Sherlock または日本語解析エンジンとなんらかの関連がある可能性がある.

回避法として Sherlock の索引作成を RAM ディスクに対して行ったのは,索引作成が終了するまでの時間を短くするためである.ハードディスクに小さいイメージディスクを作成してそれに対して行ってもよい.

参照:
98/10/23 項目「インストール後のシステム占有メモリが多すぎる」

私はあまり自分のマシンや環境について語りたくない.しかし,今回は障害報告なのでしかたなく一部記した.私のシステム構成や使用法は少なからずの影響もあるようなので,少々注釈をつけておきたい.

当該システムで私が仮想メモリを使用しているのは搭載メモリの上限の厳しい PowerBook 2400 であるためである.仮想メモリは 8.1 から大幅に改善されている.( Mac OS 8.5 からではない.)私は 8.1 から 2400 では仮想記憶を用いている.しかし,これは我慢できる範囲ということでしかなく,やはり仮想記憶を使用するとマシンは重い.他のマシンでは仮想記憶は用いていない.(メモリを効率よく使用するために仮想記憶を用いる場合は仮想記憶の設定量は最小にする)

ディスクキャッシュは Mac OS 8.5 では動作速度に関係がなく最小でよいという意見も聞くが,私の場合は明らかにマシン速度に差が出る.できるだけ大きく取りたいのだがメモリ上限があってできない現状だ.また, Mac OS 8/8.1 で大変効果のあった Finder メモリ増大は Mac OS 8.5 では必要ないようだ.



Norton AntiVirus 5.0.3 アップデータ 日本語版


Mac OS 8.5 と iMac に対応したほか様々な改善がなされている.

「障害の修正」

・Mac OS 8.5 で, Auto-Protect が AppleShare での共有ボリュームへのファイルコピーでエラーが出る問題

・Mac OS 8.5 で「リソースマネージャのバイパス」アラートで[記憶]ボタンを選択したときにフリーズする問題

・リムーバブルメディアでカスタムセーブゾーンを設定すると起こる起動時の問題

・Mac OS 8.5 で Auto-Protect が「ウィルスらしい活動」を必要以上に警告する問題

・日本語システム上での空白のアラートを出す問題

・起動時に Norton AntiVirus に必要なファイルを見落とすエラー

・Auto-Protect が AppleTalk コントロールパネルで[リモートのみ]を選択できない問題

「他製品とのコンフリクトの解消」

・Auto-Protect と Aladdin社のSpaceSaver とのコンフリクト

・SciNet プログラムの起動時のAuto-Protectのコンフリクト

・Auto-Protect がアクティブな状態で,BestWare社のM.Y.O.Bアプリケーション のメニューを選択する際の問題

「機能,初期設定などの改善,変更」

・ファイル共有 ON の状態で読取専用のボリュームをスキャンするときのエラーの取り扱いを改善

・Auto-Protect が削除したウィルスについて修復されていない報告をしないようにした

・開いているアプリケーションのあるフロッピーとリムーバブルメディアを自動的にスキャン

・スケジュール設定したスキャンのログを自動的にデスクトップに作成ないようにした

・CD-ROM から起動時, CD-ROM上にある ライブラリファイルではなく,最新のものをロード可能にした

・全ての Norton AntiVirus のウイルス定義ファイルの日付がアバウト画面にリストアップされるようにした

・デフォルトで全ての警告ログを記録するように設定

・セーブゾーンのデフォルトをデスクトップにした

・アップルイベントのスキャン用の結果値を追加した.

・LiveUpdate のデフォルトをインターネットにした.

ネットワークボリュームへのコピーの問題についてだが,英語版 5.0.3 にアップデートしたものでハードディスクが損傷する場合があるという報告があったので,ご注意いただきたい.
参考:
98/11/9 項目「 Norton AntiVirus 5.0.3 E でのハードディスク損傷」



● Apple CD-ROM 5.3.1


Mac OS 7.6 の Apple CD-ROM 5.3.1 は Apple の出した唯一の汎用 CD-ROMドライバである.最近 Apple 関係者が言っていたのだが,これは Apple としては実験的に出してみたのだそうだ.ところが,汎用ドライバとして全ての CD-ROM 製品についてテストすることができず,問題もあったので,次のバージョンからは Apple 純正 CD-ROM ドライブのみをサポートするものに戻したのだそうだ.


ビギナーの方へ:ドライバ

ハードディスクや CD-ROM ,スキャナ,プリンタ,キーボードなど周辺機器を制御するために OS が必要とするプログラム.周辺機器を使用するためには必ず必要で, Mac OS と周辺機器との間の橋渡しをする.

ドライバはオンボードチップなどのハードウェア上の ROM などに書き込まれている場合,周辺機器の記憶媒体自体に書き込まれている場合, Macintosh のシステムソフトウェアに追加されて使用される場合などがある.

キーボードやビデオ回路などのドライバは通常,オンボードにある.ハードディスクや MO などはディスク周辺部の最初の部分にこのドライバのプログラムが記録されていて, Macintosh 起動時に Mac OS に読み込まれる.従って,これら記憶媒体のドライバは個々の製品に合ったものが最初から書き込まれていてそれを使い分けることになる.スキャナやプリンタはそのようなドライバを書き込む記憶媒体でもないし,製品個々の違いがあるために Macintosh のオンボードチップに単一のドライバを装備してそこから利用するような性質のものではない.そのため,これらのドライバは通常機能拡張形式で Mac OS に個々にインストールし,セレクタで選択して使用する形態をとっている.

ところで, CD-ROM なのだが, CD-ROM ディスクは記憶媒体ではあっても書き込みのできない媒体であるので通常はドライバを書き込んでいない.そのためスキャナやプリンタと同じように機能拡張というかたちでドライバを使用するのが普通である.

Apple は Apple CD-ROM というかたちでこのドライバを用意していたのだが,( Mac OS 8.5 からは Apple CD/DVD Driver )これは Apple がこれまで使用したCD-ROM ディスクにのみ対応している.そのため, Apple が使用している以外の CD-ROM ドライブを使用するためには別のドライバまたは CD-ROM Tool Kit といった汎用ドライバソフトウェアが必要である.

Mac OS 7.6 の Apple CD-ROM 機能拡張 5.3.1 は例外で, Apple 社のものながら汎用 CD-ROM ドライバであった. Apple 社製以外の Macintosh クローンと呼ばれる Mac OS が動くマシンでは Apple 社が使用しているもの以外の CD-ROM ドライブが組み込まれていたため,サードパーティ社製汎用ドライバが必要であった.そのため, OS をアップデートする際にはこれらドライバの対応についていろいろ配慮しなければならない.

CD-ROM は通常はドライバを書き込んでいないと先に書いたが,起動可能なシステム CD はドライバが媒体自体に書き込まれている.機能拡張というかたちでドライバを読み込む通常の OS の起動形態からいうと, CD-ROM は Mac OS が起動した後でないと使えない.ところが, CD-ROM から起動するためにはハードディスクなどの Mac OS が起動する前に起動しなければならない.そのため,ハードディスクなどと同じように, CD-ROM ディスク自体にあらかじめドライバが書き込まれているのである.C キーなどで CD-ROM から起動できるのはそのためである.



●ソフトウェア・トゥーの Mac OS 8.5 対応表



(C) Akiyama Satoru



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