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Macintosh News TOPICS

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Triangle システムアップデートの一般的注意
Triangle Mac OS 7.6.1の注意事項
Triangle Mac OS 7.6のインストール
Triangle PowerBookの PRAM クリアと PowerManager のリセット
Triangle Power Macintosh 用起動フロッピーディスクの作成
Triangle トラブルシューティングと最小限のシステムの作成
Triangle システムエラーの後にゴミ箱にあるファイルは?
Triangle MacsBug
Triangle Macintoshと西暦2000年問題
Triangle PCI-Macでのメモリインターリーブによるパフォーマンス改善はどの程度か
Triangle PowerMacintosh9500 の PCIスロットの使用順
Triangle ディスクキャッシュの設定値
Triangle 漢字Talk7.5.3速報
Triangle Type11エラー
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Triangle Topics 2
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Triangle 漢字Talk7.5.2(とPCI-Mac)の問題点と注意点
Triangle System 7.5.5の注意
Triangle ディスク診断修復プログラムの使い方
Triangle 7.5.3までの Macintosh の問題点と注意点
Triangle Macintosh のコンピュータウイルス (64k)
Triangle 初心者のためのMacintoshセットアップ
Triangle 研究教育環境が変わる!Macintoshネットワーク
 (ビギナー向け)


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●システムアップデートの一般的注意点


バックアップをとっておく

以下に書くように,システムアップデートは新規インストールが基本である.しかし,インストーラが新規インストールしてくれるかどうか,保証はない.新規インストールを選んでも上書きされることはこれまで何度も経験している.そのためにもシステムフォルダのみならず,全てのディスクの内容をバックアップしておく.(全てのバックアップは次のドライバの問題があって必要である)

ハードディスクドライバの更新,確認

そのシステムに対応している最新のバージョンを使用する.ドライバが対応してない場合,全データがなくなることもありうる.また,当然だがディスク管理領域に問題があるハードディスクにインストールしてはならない. Disk First Aid などでの検査が必要.

ハードディスクを更新するのにフォーマットは必要ない. OS アップデートとは直接関係ない一般論だが,ハードディスクにハード以外で致命的な問題が起きた場合でもほとんどのケースでフォーマットはしなくてよい.イニシャライズでよい.(と言うよりフォーマットは原則としてしない方がよい)また,通常は OS アップデートでのドライバ更新にはイニシャライズも必要ない.ハードディスクには実はいくつかの不可視パーティションが存在している.ドライバ用のパーティションのサイズ変更がなければイニシャライズは必要なく,ドライバの書き換えだけで済むし,異なったベンダーのドライバでもサイズが同じであればそれだけを書き替えられる.

CD-ROM から起動する

新規インストールする

これまでのシステムに上書きすることは悪いことではなかろう.特に全く問題なく動いている場合はそうしてもよいかもしれない.しかし,私の Macintosh はよくフリーズする.だったら,全く新しくするべきだ.

(フリーズしない Macintosh というものは私の経験からはないのである.経験を持ち出さなくても OS にはバグがあるのだから.私の経験からは PowerMacintosh で最も安定していたのは漢字 Talk7.5.3リリース1である.それ以降のものはアップデートするたびに悪くなってきている.今回の Mac OS 7.6は安定していることを期待したい )

初期設定なども可能な限り設定し直すが,アプリケーション,フォントフォルダなどあまりシステムと関連の強くないものは新規インストールしたシステムフォルダに戻して使用できる.

PRAMクリアとデスクトップの再構築を全ての作業終了後に行う.

日本語版システムに英語版のシステム関連リソースを書き込まない

リソースが異なっている.どこでどのような問題が出るか把握できない.問題が出たときに原因の追究が大変難しくなる.
(97. 4/30トラブルニュースより)



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Mac OS 7.6.1の注意事項

日本語版 Mac OS 7.6.1 アップデートについては,これまでいろいろな問題が米国で起きていたので同様の問題が起きるものと思われる.これまでの記事のうち,多くの方に関係すると思われるものを補足を交えながら以下に再掲する.
これら以外の問題については過去記事を検索願いたい.


●Mac OS 7.6.1 と Speed Doublerの問題

日本語版 Mac OS 7.6.1 アップデートを施した場合, Speed Doubler 2.0.1Jが起動時に読み込まれない問題が起きている.この問題については英語版でも同様の問題が起きていた.(4/10記事参照)

それによると「2.0.1で問題がある場合は,機能拡張(使用停止)フォルダからSpeed Doubler 2を機能拡張フォルダに移動し,1回か2回再起動する.」としていた.それでも解決しない場合は, ResEdit を用いて, "Speed Doubler TM 機能拡張"機能拡張のクリエータを "spDE"から "spDA"に変更して読み込ませると正常に読み込まれる.

Japanese Speed Doubler 2.0.3 Updater5/97 (259K) が出たのでアップデートするか上記方法をとればよい.(日本語版用配布
アップデータは,クリエータを書き替えていないもの(spDE)も書き替えたもの(spDA)もアップデート(spDA)できるようだ.両方ともがシステムフォルダ内にある場合は書き替えていない方をアップデートするようなので注意.


ResEdit による方法

ResEdit を起動する.(ファイルオープンダイアログはキャンセルしてメニューバーだけの状態にする)

Fileメニューから 「Get File/Folder Info」 を選択し, "Speed Doubler TM 機能拡張"(「機能拡張(使用停止)」に移されているものを,あらかじめ別の場所に複製を作成しておく)を指定する.

出てきたウィンドウの2行目の Creator の項目が "spDE"になっている場所を "spDA"に書き替えて(欧文モードで入力のこと)ウィンドウを閉じ(セーブするか聞かれるので OK する), ResEdit を終了する.

クリエータを変更した "Speed Doubler TM 機能拡張"を機能拡張フォルダに入れるか,「機能拡張マネージャ」で読み込まれるようにセットし,再起動する.

Speed Doublerは1.3.2あるいは,2.0.1のバージョンにアップデートされていなければならない.1.3.2で読み込まれない問題が起きる場合は,マスターディスクから再インストールする.

Speed Doubler1.3.2を Mac OS 7.6.1 で使用すると, Speed Access が読み込まれない事態が起きているようだ.マスターディスクからの再インストール( Connectix が推奨する方法)でも問題が解決されない場合, ResEdit によってクリエータを確認し,それが "MV20"の場合 "MV21"に変更することで改善される.

Speed Doubler では「高速ファイルコピー」(2.0.1),あるいは "Speed Copy"機能拡張(1.3.2)に様々な問題が残されている.オフにするか読み込まれないようにする.

なお, Speed Doubler 2.0.1Jでは機能拡張ファイルのアイコンが白紙アイコンになる問題が起きていた.これはローカライズの際のミスであろう.気になる方は上記クリエータを変更することで改善される.




54xx/64xx L2 Cache Reset

Mac OS 7.6.1 を使用すると, Macintosh Performa 5400、6400シリーズおよび Power Macintosh 6300/160,Mac OS 互換機のうち Alchemy使用機種で2次キャッシュが機能しないという問題が起きる.

この問題を改善するには54xx/64xx L2 Cache Resetを使用する.


●Mac OS 7.6.1 のシステム終了時のフリーズ

4/22記事にあるように様々な原因が考えられている.

最近, Apple はこの問題が 68k Macintosh で RAM ディスクを使用している場合に起きると認めた.該当する場合は RAM ディスクを使用しないようにする.(Mac OS 8まで修正はなされない)


●Mac OS 7.6.1 で起動時間がかかる問題

5/1記事の通り,「起動ディスク」コントロールパネルで起動ディスクを内蔵ハードディスクにセットする.セットされていない場合ハピーマックが現れるまでにグレーの画面が数十秒表示されたままの状態が続く.


●Mac OS 7.6.1 でのサウンド問題

4/144/22でふれた問題(Mac OS 7.6.1 他でアラートなど音量が小さくなる問題)が Mac OS 7.6.1 インストールで発生している.多数のご報告をいただいている.4/22に記載したような方法でも改善できないようだ.


●仮想記憶の問題

MacFixIt は4/28,4/29と続けて仮想記憶が Mac OS 7.6.1 で様々な処理を遅くする問題を投稿から取り上げている.症状,特徴は以下のように断片的に伝えられているが,全てのユーザに起きるわけではない.

IDEドライブで遅くなる. SCSI では影響ないという投稿.

遅くなる程度は投稿により異なるが,仮想記憶をオンにするとベンチマークで2-3倍遅くなる.

Illustratorでメニューを選択するときに遅い

RAM Doubler 2でファイルマッピング機能だけを使用するとこの問題はなくなる.

6400でこの問題が起きるとディスカッションフォーラムにある.

何人かの読者はディスクキャッシュを1024kかそれ以上にするとこの問題が起きるとしているが,それは原因ではないとしている.

これら以外にこれまで Apple Guideがほとんどハングしているかのように遅くなる問題が指摘されている. MacinTouch 2/12記事は Connectix の技術サポートの見解として, Mac OS 7.6 の仮想記憶が Apple Guide の速度低下を招いているとしていることを載せている.仮想記憶をオンにしていると仮想記憶の量に応じて十秒程度から数十秒 Apple Guide の起動にかかってしまう. RAM Doubler2.0.1 を使用している場合は仮想記憶の容量にかかわりなく最大限に遅くなってしまう.

現段階では仮想記憶使用によるメリットは限定されている.仮想記憶を使用すると処理は必ず遅くなる.仮想記憶を使用しなければこのような問題は起きないし,処理速度の低下もない.また,仮想記憶は思わぬ所でトラブルの原因ともなる.例えば,メモリを交換するときにも仮想記憶はオフにしておくべきである.
仮想記憶は特別な場合を除いて使用すべきではない.
(97. 5/2トラブルニュース記事より)


追記:以下にその後に掲載された関連するトラブルニュース記事を追加した.

●一部 IDEドライブで起動時の?マーク

MacFixIt 5/1は Performa 6360/160, Power Macintosh 5260/120, 5400/120 で 1.2GB ハードディスクを内蔵している機種でコールドブート(電源オフの状態からの起動)した場合,?マークが点滅すると Apple が認めたとしている.再起動(ウォームブート)ではこの問題は起こらないので,起動時にこの問題が現れたら電源オフにしないでリセットする.ハードディスクの問題であるので Apple は交換するという.このような問題が起きるハードディスクでも他のデータに関わるような問題は起きない.(97 5/4)

追記:
ドライブ設定 1.3.3以降でドライバ更新を行うことによって防げる.


●一部 IDEドライブで起動時の?マーク(継続)

5/4記事では,コールドブート(電源オフの状態からの起動)で問題が起き,再起動(ウォームブート)では問題が起きないと書いたが,6300/160で Mac OS 7.6.1 インストール後この問題が起き,コールドブートでは問題がないのだが,ウォームブートで問題が起きると鈴木氏からご報告をいただいている.

Peforma 6210でもこの問題が起きると Tsuruyama 氏からもいただいている. Tsuruyama 氏からは次のようにすると回避できるとお教えいただいた.
現在,OSは7.6Jです.最近は滅多に起きませんが,7.5.3からアップデートした直後はMicorsoft IE 3.0などで "エラー11" が現われ,再起動すると?マークが出て5〜6回再起動しないと立ち上がらないという状態が続きました.そこで,私が発見した解決?方法(立ち上げ方)ですが,?マークが出ているときにマウスポインターが出ていれば?マークのフロッピーをWクリックすると100%起動します.しかし,マウスポインターが消えてしまうとこれはもうお手上げです.CDで起動するしかないです.ただCDですら受け付けなくなるときもありました.

(97 5/8)


●最近デザイン室で起きたこと

クラリスワークスなどでのファイル変換ができない

Mac OS 7.6.1 にしてクラリスワークスなどで,他のアプリケーションのファイルを持って来ようとすると(例えば Excel のファイルをクラリスワークスで開こうとすると) XTND ファイルが見あたらないと出るようになった.

この問題は初期設定フォルダ中の "XTND Translator List"を捨てることで改善された.
(97 5/8)


●PC Exchange 2.1.1の問題

Mac OS 7.6 , 7.6.1の PC Exchange 2.1.1に関して, DOSフォーマットのデータを扱えないなどの問題が起きていると MacFixIt 5/8に複数の投稿があったようだ.

7.5.5までの PC Exchange2.0.5に戻せば問題ないそうだ.
(97 5/9)


●アップルメニューオプションと Mac OS 7.6.1 の問題

MacFixIt 5/7は何人かの読者からのアップルメニューオプションがフリーズの原因となっているという情報を取り上げている.私は試しに使ってみているのだが,処理速度が低下すること(「最近使った項目」を使用しなければ問題ない)以外明確な支障は起きていない.

いろいろと問題がこれまで指摘され続けているコントロールパネルだけに,安全のためには外しておくべきかも知れない.私はあくまで支障があるかないか試しているだけであって,外すように周囲には言っている.
(97 5/9)


●68k Macintosh ObjectSupportLib1.2,CFM-68K 4.0と PointCast の問題

PointCast は ObjectSupportLib1.2に深刻なバグを見つけたと言っている.ただし,これは以前指摘されていた問題である可能性がある.ところが, Macintosh Daily Journal はシステムクラッシュを起こすとしている. PowerMacintosh には関係ない.
(97 5/9)


●Mac OS 7.6.1でファイル共有に支障?

複数の方から, Mac OS 7.6,7.6.1でファイル共有ができないというご指摘をいただいている.私が試した範囲では支障なくできているように思える.

松村氏は Mac OS 7.6.1 でファイル共有ができなくなったが,その後ハードディスクボリュームがマウントできなくなり,フォーマットしたところ解決した.

Mac OS 7.6ではファイルシステムの一部が変更されているのだが,そのために起きる問題だろうか.だとすれば,ドライバを更新してみることで改善されるかも知れない.

追記:回避方法は不可視の "AppleShare PDS"ファイルと "ASLM Prefs", "Users & Groups Data File"を削除し,クリーンインストールで "ファイル共有"コントロールパネルでのコンピュータの名前とパスワードに入 力されていることを確認する.

(97 5/10)


●ファイル共有開始に時間がかかる

"アップルメニューオプション "コントロールパネルを外す,初期設定フォルダ内の "Users & Groups Data File"を捨てるなどの回避方法がある.
(97/6/3,97/6/5記事)


●Microsoft Word,Excel の「編集」メニューと Mac OS 7.6xの問題

後藤氏からいただいた.

7200/120を7.6.1にアップデートしたのですが,無事アップデートが終わり業務に使用していた際, Microsoft Office(7.5.3対応版)で,エクセルの表をワードにコピーしようとし,ワードの編集メニューにマウスを動かしたらワードがハングしました.
ポインタは動きますのでエクセルに戻ることは出来るのですが,ワードはハングのままなのでワードのみ強制終了させると素直に終了しました.何度か確かめましたが,エクセルでセルを選択,コピー後ワードにペーストしようとするとワードはハングしてしまいます.操作方法はショートカットやメニューボタンをつかっても同じです,又その逆でも(ワードからエクセルへコピー,ペースト)同じ現象になることがわかりました.

後藤氏は7500/100,7100/80AVでも確認なさっているが,7100/66AVでは起きないそうだ.私も8500/180と8500/120で試したが,8500/180の方でハングはしないが,「編集」メニューの挙動がおかしかった)ので何らかの問題があるものと思われる.(8500/120では問題なかった)
(97 5/10)






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●Mac OS 7.6のインストール

Mac OS 7.6 において報告された様々なトラブルは,過去記事から検索されたい.しかし私のところではSystem スーツケースの異常を除いて些細な問題 *以外確認できなかった.( *些細な問題とは PowerBook 用「自動再マウント」コントロールパネルが誤って他機種にもインストールされる問題)
単に幸運だっただけかも知れないが,そうでないかも知れない.以下に私が注意したことを書くので,上記システムアップデートの一般的注意とあわせて参考にされたい.

●Mac OS 7.6 で私が注意した点

ドライバの更新

私は Drive7を使用しているが v.4.2以上が必要だ.(4GB以上のヴォリュームを使用しなければ v4.1.9でも実質問題ない)

Open Transport J1-1.1.2のインストール

Open Transport/PPPのインストール

Open Transport/PPPを使用しない場合でも "OpenTpt Remote Access"と "OpenTpt Modem"がシステムを安定させると言われている.また, ARA2.1のモデムスクリプトは古いのでそれをインストールした場合にも Open Transport/PPP をインストールすることをアップルは推奨している.

System スーツケースの属性の書き換え

これが今回重要である. ResEdit を起動し,バンドルビットをオンにして,名称をロックする.私のインストールではFinder その他の異常は確認できなかった.(詳しくは4/8記事4/5記事を参照)

ObjectSupportLib 1.2のインストール

プリント関係の設定

PS プリンタを使用している場合など プリンタ記述ファイル( PPDファイル)を再設定する.デスクトップ・プリントモニタやプリントモニタのメモリ割り当てを増やしておく

Mac OS Easy Openとアップルメニューオプション

私はいつもこれらファイルは外しているが,今回はアップルメニューオプションについては試験的に試してみようと思っている.ただし,「最近使った項目」についてはチェックは外した.「最近使った...」にシステムフォルダが入っている場合の処理の遅れが改善されていないことを確認したためである.

MacsBugを使用する場合は6.5.4を使用する

MacsBugを使用している場合, MacsBug6.5.3は画面が全面グレーになるなど問題があるので6.5.4alに置き換える必要がある.

MacsBug 6.5.4a3が出ている.
(97. 4/30トラブルニュース記事より)



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●PowerBookの PRAM クリア

以下は TECHINFO-00191155 TECHINFO-0014449 に記載されている内容である.PowerPC PowerBook FAQ第23項目にも掲載されている.以下の作業は RAM ディスクの内容を消去するので注意すること.
本体からACアダプタを抜く.

バッテリだけで起動する.

直ちに,option+command+P+R キーを押さえ続ける.

起動音の後もう一度起動音がするまで4つのキーを押さえ続ける.
(複数の起動音がすれば,「起動後,特別メニューからシステム終了を選択する」までスキップ)
他の PowerBook モデルと違って,これらの PowerBook ( 190, 1400, 3400, 5300-秋山注) は起動音は1回しかしない.その後,スクリーンは暗いままブランクとなり,緑色のスリープランプが点いたままとなる.(スリープモードのように点滅しない)

リセットボタン(PowerBookの背面にある)を押すとまもなく再起動し始める.
注: PowerBook が起動せず,緑色のスリープランプが点いたままの場合はもう一度リセットボタンを押す.

もし, PowerBook が起動しない場合,そのキーボードのパワーオンキーから起動する.

起動後,特別メニューからシステム終了を選択する.

ACアダプタのプラグを差し込む.コンピュータがシステム終了したままなら, PRAM クリアは終了し, power manager とあなたのコンピュータは正常に作動する.もし, ACアダプタを差し込んで PowerBookがオンになるようであれば, power manager をリセットする必要がある.
●PowerManagerのリセット
バッテリを抜き取る.

本体からACアダプタを切り離して,コンセントからもACアダプタを外す.

1分間,リセットボタンを押したままにする.
リセットボタンは,背面のビデオ・コネクタの下のポートアクセスドアの裏にある.

ACアダプタをコンセントにつなぐ.

PowerBookにACアダプタをつなぐ.
システム終了を特別メニューから選択すると正常になるはず.
もし,そうでなければ....

アップル・ディーラか,800-SOS-APPLサービスに連絡する.
上記記事作成中に PowerBook 用 AC アダブタ一覧( TECHINFO-0016168)というのを見つけた.参考まで.
(97/3/14)



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●Power Macintosh 用起動フロッピーディスクの作成

現在, Power Macintosh 用の汎用起動フロッピーディスクは Apple からは供給されていない.私はこれまで他のところで PCI-Mac 用の起動フロッピーディスクの作成法を公開するといいながら実現できないでいた.時間がないということが主な理由だったのだが,そうこうしているうちに新型の PCI-Mac が出てきて私の使っていた PCI-Mac 用の起動フロッピーはそれら新型では動作しなくなったのである.(私は日本語表示で SCSIProbe , Disk First Aid ついでにAuto Doubler も入った PCI-Mac 用起動 Disk を過去に作成し実際に使用しているが,それは旧世代 Power Macintosh では動作しない System 7.5.2 をベースとしたものであった.)私自身も新型に対処できる起動フロッピーが必要になっていたので作ってみた.
作成したものは新型のみならず,旧世代 Power Macintosh でも動作すると思うので多分ほとんどの Power Macintosh で使用できるものと思う.ただし,68k では動作しない.また,この元になった System は MacTools のものであるので, MacTools Pro をお持ちでない方は使用権の問題が出るし,入手したファイルを復元できないと思うので作成は困難だろう.なお,この起動フロッピーは日本語システムである.
以下の作成法のうち, 7.5.3の Finder を使用する場合,私の経験からは 7200では作成可能で, 7500や 8500では作成できない.(原因不明)7.5,7.5.1用緊急用フロッピーディスクの Finderを使用する方がいいかもしれない.

[作成法]

準備物:
MacTools Pro用緊急ディスク
漢字 Talk7.5.3 Finderまたは7.5,7.5.1用緊急用フロッピーディスクの Finder
ResEdit
2HD フロッピーディスク
Finder の準備:
漢字 Talk7.5.3 Finderの場合,あらかじめ,特性の Finder にしておく.7.5,7.5.1用緊急用フロッピーディスクの Finderの場合はその必要はない.
漢字 Talk7.5.3 の Finder から複製したものを ResEdit で開く

次のリソースを削除する.
PICT
icl4
icl8
ics4
ics8

フロッピーの作成:
Semantec のサイトから入手した緊急ディスクは DiskFix を使用するためのもので, Finder の操作はできない.また,一部では実際には起動できない機種がある.それを通常の Finder 操作を可能とし,起動できない機種でも起動できるようにするものである.
入手した「PM用緊急ディスク」を MacTools Pro の CP Backup を使用してイメージディスクに変換する.
(ややわかりにくいと思うので方法を記す. CP Backup を起動し「ヒストリー復元」からディスクを指定して「PM用緊急ディスク」を選択する.次のファイルを聞いてくるがキャンセルする.復元対象のウィンドウに出てくる「システム」にチェックをいれると「復元開始」のボタンがアクティブになるのでクリックする)

復元された「MacTools Pro用緊急ディスク」を MacTools Pro の FirstCopy を使用してフロッピーに落とす

作成されたフロッピーの Finder と Disk Tools 2 Enabler を削除する

作成されたフロッピーの System スーツケース内の「かな」など4つのファイル全てを削除する

いったん,フロッピーを取り出してからもう一度ドライブに挿入し,同時に command + option でフロッピーのデスクトップを再構築する.(念のため)

あらかじめ作成していた Finder または7.5,7.5.1用緊急用フロッピーディスクの Finderを入れ,念のため,そのフロッピーのウィンドウを開いたり閉じたりして機能拡張などのフォルダが正常なアイコンになっていることを確認する
これでできあがりである.ほとんどの Power Macintosh を起動させることができるはずだ.これは何も私の手柄ではなく, Semantec に感謝しなければならないことである.ただし,思うように動作しないなどあっても決して Semantec の責任でなく個人の責任として実行していただきたい.

7.5.3 Finder使用の起動フロッピーはとにかく起動するだけで SCSIProbe もなければ Disk First Aid も入れる余地はない.しかし,緊急時には大変役に立つはずだ. CD-ROM からも起動できない場合は実際にあるのである.
7.5,7.5.1用緊急用フロッピーディスクの Finderを使用した場合は 100-140kの余裕ができる. SCSIProbe , Disk First Aid を入れてもまだ余裕があるサイズとなる.



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●トラブルシューティングと最小限のシステムの作成法

今回の漢字 Talk 7.5.3 アップデータの配布ではたくさんの情報,ご質問をいただいている.そのことは基本的に歓迎なのだが,その数は日増しに増加する一方で,目をお通しすることでさえ私の能力をこえようとしている.返信等必ずしもお送りできないことをお許しいただきたい.また,トラブルの情報,ご質問では確認に大変な手間を要している.その多くが初めて聞くようなもので,私の方で確認できるものはしたいのであるが,1件のトラブルを確認するために半日つぶれる場合もあり,全てに対処することはとうにあきらめている.また,状況が不明確なことなど私から問い合わせをすることもあるのだが,失礼をすることもあって,このままでは記事を更新するなどできない状況になりかねない.そこで,トラブル情報やご質問をいただける方にお願いがある.また,以下に書くことは,一般的なトラブル時にも知っておいていいことであるので,今回のトラブルの情報質問などに関わらずご参照いただければと思う.

トラブルのご質問の場合,まず,アップルやアプリケーションのベンダーなどのサポート,購入店に確かめていただきたい.彼らはそれが職業であり責任もあり,確実な情報をもっている.私は自分で問題が解決できないときはいつもそうする.(サポートなどで得られた貴重な情報はぜひご提供いただきたい)

その上で,またどうしてもそれができない場合には,できるだけ事態を確実にするため,私が通常トラブルシューティングするような方法をあらかじめとっていただいて,確認をお願いしたい.情報をいただける場合も下記で確認いただければすぐに記事にして掲載できる.

私はコンフリクト,アプリケーションやシステムの挙動がおかしい,といった場合,原因を特定するためにいくつかの方法をとっている.ここで述べたい方法は大きく二つである.
その1 トラブルシューティングの基本プロセス

1.アプリケーション,システムの異常では,Macintosh を shift キーを押して起動し,そこで同じ操作をして同じ症状が出るかどうか確かめる.これで症状が出るようだと明らかにアプリケーション,システム,ハードウェアなどかその関連に問題がある.

追記:
shift 起動では日本語環境ではなくなる.場合によっては,システム CD-ROM からの起動によってトラブルシューティングを行う.ただし,アプリケーションの問題などそれではできない場合があり,後述の最小限のシステムが必要となる.

2.そこで問題が出ない,または,もともと起動しなかったシステムが起動できたという場合,機能拡張等のファイルがおかしいと思われるので,システムフォルダから,機能拡張フォルダのみを外して起動し,異常が起きないか確かめる.

( Mac OS 8 以降では機能拡張フォルダに「 Appearance 機能拡張」 Mac OS 8.1 以降では「 Appearance 機能拡張」「Text Encoding Converter」がないと起動できない(「Text Encoding Converter」なしでも起動できることがあるが)のでそれらを残した状態で他を全て外して起動すること)

これで異常が起きなければ,機能拡張フォルダの中身が疑われる.もし,問題が起きれば,外した機能拡張フォルダには問題がないことになる.次にコントロールパネル,初期設定,フォントの各フォルダを一回一回外しては起動し問題が起きるかどうか確かめる.(他のシステムフォルダ内のファイル,フォルダが問題を起こしている場合がある.ここまでで問題が出ない場合はそれを疑う.例えばフォントキャッシュ,コントロールバー項目など)(これで大概は問題があるフォルダを特定できるが,これでは問題が起きないこともある.ここではそのケースまでは触れない)

3.次に問題の出たフォルダの中身を半分だけデスクトップなどのシステムフォルダの外に出して起動する.そこで問題が起きればフォルダの中の残ったファイルに原因がある.問題が起きなければ取り出したファイルに原因がある.
問題が起きた場合,取り出したファイルを戻し,問題が起きたファイル群の半分だけ取り出す.また,問題が起きなかった場合,取り出したファイルの半分を戻し,再起動する.この半分半分のくり返しで問題のあるファイルを絞り込んでいき,最後には特定できる.( Mac OS 8 以降では機能拡張フォルダに「 Appearance 機能拡張」 Mac OS 8.1 以降では「 Appearance 機能拡張」「Text Encoding Converter」がないと起動できないのでそれらは必ず残しておく)

4.それらファイルは通常は相手があるので(アプリケーションでの異常のケースを除く)そのファイルを戻し,これまでのプロセスをくり返し,相手方を見つける.(ハードディスクドライバ, System スーツケース,Finder が相手側の原因の場合はこれでは分からない)
日本語文字入力などでの問題はこのような方法では分からない場合がある.上記のプロセスでファイルが特定できた場合にも確実性はあるとは言えない場合がある.そこで最小限のシステムが必要となる.
その2 最小限のシステム

最小限のシステムはクリーンインストールしたシステムをもとに以下の方法で作成する.

(1) System スーツケース, Finder,その機種に必要な Enabler (漢字 Talk 7.5.3 では原則として不要)の2あるいは3からなるフォルダを作成する.
( Mac OS 8 以降では機能拡張フォルダに「 Appearance 機能拡張」 Mac OS 8.1 以降では「 Appearance 機能拡張」「Text Encoding Converter」がないと起動できない.そのため上記に既存の機能拡張フォルダをコピーし,「 Appearance 機能拡張」「Text Encoding Converter」以外の機能拡張を削除する) (英語 System またそれらを日本語化したもので 7.5.3 以降のバージョンでは,ブートブロックが作成されないので,注意を要する.ブートしたいディスクにインストーラからインストールした System をもとに作成するか,次のプロセスで書いているようにコピーされたシステムフォルダを必ず開いてファインダアイコンがつくことを確認しなければならない)

(2)そのシステムフォルダを起動システムとし,起動する.(それまでの起動システムの中から Finder か System スーツケースをシステムフォルダ外に出し,起動システムにしたいフォルダを開くことで,希望のシステムフォルダを起動システムとすることができる)

(3)コントロールパネル,機能拡張などのフォルダができているのでそこに次のファイルを入れる.

コントロールパネル:何も入れないか次の内必要なファイルを入れる.
メモリ,起動ディスク,モニタ,サウンド,表示

機能拡張:WorldScript II,丸漢サポート,ことえり,ことえり基本辞書

フォント:大阪,大阪 L1(J1-2.0.2DT などのバージョン)それが入手できない場合は Osaka,Osaka L1(必ず漢字 Talk7.1.x の2.0バージョン)でもよい.

これで日本語入力のできる最小限のシステムができる.必要に応じてファイルを加える,削除するなどトラブルのケースに合わせて使用する.(例えばネットワーク関連の問題の場合,このシステムに Open Transport ,Shared Library Manager,TCP/IP,PPP など必要なファイルを入れて検証する)

この最小限のシステムに,問題があると疑われるシステムファイルを入れたり,このシステム下でアプリケーションを起ち上げるなどして,問題の所在を確実にすることができる.私に漢字 Talk7.5.3 などでの動作の問題やアプリケーションの問題をお知らせいただける場合はこの最小限のシステムで試した旨をつけ加えていただければ深甚である.

この最小限のシステムは緊急用の起動システムともなる.トラブルシューティングには大変有効であるので MO ,他のハードディスク,パーティションなどに常備されたい.また,このシステムを私は何かをインストールするときには必ず使用している.各インストーラの確実な動作を図ること,インストールされたシステムファイル類を把握し易いためと,システムリソースを黙って書き換えるようなたちの悪いアプリケーションからの防護のためである.機能拡張類のインストールの場合はそのままリスタートすれば最小限のシステムでのテストが行えることにもなる.
('96 10/15 記事より)


参照:
上記記事よりも新しい作成法の記事が次にあるので,そちらを参照願いたい.
98/6/9 記事「日本語表示できる最小限の Mac OS 8.1 システムフォルダ」

Point



システムエラーの後にゴミ箱にあるファイルは?

爆弾などのシステムエラー,フリーズなどで,リセットして起動したら,ゴミ箱に「救出された項目」とかハードディスクの名称などのフォルダ,ファイルができている.これは何なのだろう,また,このファイルは捨ててもいいのだろうか.

これらファイルはシステムエラーが起きた時点でハードディスクに書き込まれていた一時ファイルである.グラフィックなどのアプリケーションでは, RAM 上に確保したメモリ領域だけではデータを展開できず,ハードディスクに一時的に書き込む事で処理するものがある.それが一時ファイル(temporary file)である.( 仮想記憶はこの一種)システムエラーが起きると, RAM 上のメモリはバックアップできないのだが,ハードディスク上の一時ファイルは仮にではあるが書き込まれたデータであるので残っている.再び起動したときに Macintosh はこれをゴミ箱に移動するのである.

このような一時ファイルの性格からすると,このファイルを使用できるわけではないので,多くの場合,これからデータを再現することはほとんど無理である.従って,捨ててしまって問題はない.

しかし,全くその可能性が0ではない. 一部助かる場合がないではない.
普通は開けないと思ってあきらめていると思うが,開く方法は以下の通り
救出されたファイルをデスクトップに移動するか,他のヴォリュームにコピーする

それを開けそうなプログラムのファインダメニューから開くで指定する
(ダブルクリックではだめ)
また,このファイルが残っているアプリケーションが原因でエラーが起きたとは限らない.一時ファイルはいくつかのアプリケーションを併用しているとそれぞれが作ることもあるからである.

余談だが,システムエラー対策で皆さんは MacsBug をお使いであろうか.
(9/14)



Point




MacsBug(余談)

MacsBug は Apple が提供している低レベル(アセンブラレベル)で動作するデバッガである.これを使用することでシステムエラー等で Finder に復帰できることがあるので使用されていない方は試用されたい.

通常, Macintosh でのシステムエラー時には次のような方法が知られている.
・インタラプトスイッチまたはキーボードショートカット( command +パワーオンキー)でプログラマーズモードに入って「g」を入力して return キー
・command + option + esc キーでアプリケーションの強制終了

インタラプトスイッチは ROM にあるモニタプログラムを利用するものである.これらの方法ではプログラマーズモードに必ずしも入れるとは限らないし,プログラマーズモードで文字入力ができないことも多いため, MacsBugで救える確率の方が高いように思える. MacsBug が入っている場合はインタラプトスイッチによって MacsBug に制御が移行する.

MacsBug の使用法

Apple などから MacsBug を入手し,システムフォルダ第一階層に入れる.次の起動時から読み込まれる.
システムエラー時に MacsBug に自動的に入る.(最初はびっくりするような画面だが)
文字を入力する領域があるのでそこに次のような順序で試してみる.
(1)「g」を入力して return キー( Finder に戻れることがあるが,そんなことはめったにない. g は go to finder のこと)
(2)「ea」を入力して return キー( アプリケーションで処理中のプロセスを終了させる ).
(3)「es」を入力して return キー( アプリケーションの強制終了.ほとんどこれで Finder に戻れるが,エラーの起きたアプリケーションは救えない. es は exit to shell )
(4)「rs」を入力して return キー( リセットと同じ. rs は restart )
(「rb」でもよい.rbは reboot )
(5)ここまででダメなら MacsBug にできることはもうない.通常のリセットボタンかキーボードリセットをする.

もし, MacsBug で Finder に復帰できたとしても再起動した方がよい.その際,救えた他アプリケーションのデータ等で save が必要なものを save しておく.
( MacsBug の画面ではエラーの原因も表示される.ただし,それが解りにくいことは爆弾の場合と同じ)
MacsBug 6.5.4a4

追記:
9500で ATOK を使用し日本語入力モードで MacsBug に落ちた場合, MacsBug の入力フィールドにコマンドが入らないことがあるという報告をいただいた.また, LC630 では文字化けのようになりエラーとなるとお知らせいただいている.

追記: 2
MacsBug の他の使い方

MacsBug はクラッシュ時の緊急回避コマンド以外にいくつかの機能がある.

1. "how" (「 " 」の記号は入力しない.確定はリターンキーまたはエンターキーを押す).なぜ MacsBug に落ちたか理由を表示.

2.システムエラーの意味の表示."error#" に続けてエラー番号を入力.例えば "error#-39" など.

3. "stdlog" .システムのさまざまな状態を表示.

4.計算機として使用できる.テンキーまたは数字キーから入力する.数字の前には "#" を置く.単に数字入力で 16 進数対照もできる.例えば "#6*#5" や "#256" など)


2 番目の項目以降は MacsBug 6.5.4a4 の MacsBugApp でも使用できるようになった. MacsBug はシステムクラッシュの際にセーブできなかったデータをメモリを読み込んで回復させることも可能のようだ.( G3 マシンではできない) MacsBug については How to Use MacsBug: A Tutorial by Stefan Anthony というページがある.



Point




Macintoshと西暦2000年問題

2000年問題とは西暦2000年になったときに日付に関するデータとして2000年を正しく扱えず,2000年を1900年と誤って処理してしまう問題である.これは西暦を下二桁だけで処理してきたコンピュータにまつわる問題で例えば銀行などの顧客管理などデータベース処理に重大かつ甚大な影響が出る.

Macintosh OS にはこの問題はない.現在のOSでは紀元前30,081年から西暦29,940年までを扱えるようになっている.Macintosh OS は最も古いバージョンでも1904年1月1日から2040年2月6日までの日付を扱うことができる.

ただし,Macintosh OS の日付と時間のルーチンを利用しない独自の構造のアプリケーションはこの限りではなく,対応できていないアプリケーションの開発元は早急にそのことを公表しこの問題を処理するべきであろう.
2000年問題は主にデータベースに関して注意しなければならない.使用しているデータベースなどのアプリケーションが対応しているかどうか簡単に試験することができる.データベースで2000年のデータを作成してソート等で正常に99年に続けて並ぶかどうかで確認することができる.ファイルメーカーProは問題ない.(2.1バージョンでは,ブラウズモードで 0001.1.1 から 3000.12.31 まで入力できるが,曜日等との連動は 1904.1.1 から 2039.12.31 までの間しかできない)

一部 Macintosh の日付 & 時刻コントロールパネルでは2019年以上の設定ができないということがあるらしいが, Apple では Mac OS 8 で対処する予定.この問題が起きているケースでも日付 & 時刻コントロールパネルだけの問題であるので,ルーチンは先に書いた範囲で日付を扱かっているので問題ない.(7/7)

追加:ファイルメーカ-Proと2000年問題

2.1ではコンピュータの日付が2000年までは下二桁での西暦入力は1900年代として扱われるので,2000年を過ぎた時点で,初期値で日付を自動入力したものや TODAY 関数の年がおかしくなる.それまでにはバージョンアップした方がいいだろう.また,3.0では下二桁での西暦入力はそのデータを入力したコンピュータの日付によって変化するようにプログラムされている.(例えば,10は2000年までは入力すると1910年,2001年では2010年として扱われる)基本的西暦はは4桁で入力した方がよい.
これらの問題は4桁の西暦をもともと扱うことのできないコンピュータとそうでない Macintoshとの区別という上記記事と直接は関係しないのであるが,元の記事にあるようにアプリケーション個々の問題として対処されなければならない.(5/21追記)

参考URL:
Apple による西暦2000年問題のページ
もうすぐ2000年 -- Macintoshはどうなる?(同日本語訳)
2000 年問題とアップル
Walk on thin ice. Year 2000( Macintosh 関連の問題)
Information Alley 97年 4/21
( PC/DOS compatibility card で 1980年から2099年を扱う方法が記事の一部に記載されている)
The Year 2000 Information Center
The Year 2000 FAQ
Claris Products Are "2000 Ready"



Point




PCI-Macでのメモリインターリーブによるパフォーマンス改善

メモリインターリーブとはCPUがメモリアクセスする方法の一種である.単一のバンクのメモリにアドレスを連続して割り当てずに,複数のバンクに同時に割り当て,同一サイクルにアクセスすることで扱えるデータ量を増加させる.
PCI-Macでメモリインターリーブを利用する具体的な方法はDIMMスロットに同一サイズのメモリをペアで使用するというもので,これによってマシンパフォーマンスを上げることができる.
PCI-Macでは7500,7600,8500,9500の機種でメモリインターリーブを活かせるといわれている.どのくらい速くなるだろうか.

604チップ搭載機(7600,8500,9500)では 5 - 15 パーセント.それに対して,601チップ搭載機ではわずかに改善される程度,つまり,601搭載機ではあまり効果はなく,ほとんど変わりない.7500は基板がメモリインターリーブが活かせるようなメモリスロット構成になっているが,CPUが601であるのでほとんど効果はない.

思うに,7500は本来604チップに換装することを前提として設計されたモデルである.従って,7500ユーザーはドーターボードアップグレードをすることでこれらの機能を活かすことができるだろう.ドーターボードアップグレードをしないユーザーはメモリ購入の際に1枚にするか同サイズの2枚に分けて購入するか迷う必要はない.

取り付けはスロットが深いので奥まで差し込む.もしも取付後「このMacintoshについて」でメモリが増加していない場合は,取り付けの際に奥まで差し込まれていないことが原因であることが多い.スロットはAスロットとBスロットで対応する数字にペアで入れる(例:A1とB1,A4とB4など) Apple では最初のPCI-Macではスロットの4番から順に入れていくように指導し,その指導があった後のマシンは出荷されるマシンもそのようにスロットが使用されていたが,7600などの新型は1番から使用されているようだ.(4番から使用する理由はどこかで読んでなるほどなと思ったのですが,内容は忘れてしまいました.)

メモリは同一銘柄の同一ロットのものをペアで取り付けるようにする.つまり全く同じ製品を同時に2枚(あるいは4枚,6枚)購入するようにする.なかには,同一銘柄で同一パッケージでありながら,異なったチップ構成の製品があるのでできれば中身を確認の上購入されたい.

なお,インターリーブとは直接関係ないが,EDO(Extended Data-Out)メモリは7200 ではロジックボードを破壊する.7500以上で使用することは可能であるが,使用することによるパフォーマンスの改善はない.5400シリーズでの EDO メモリの使用については調査中のため,使用は控えていただきたい.
EDO メモリの拡張機能を活かせるのは Mac OS 8以後の将来のことになる.
(7/7)

追加,訂正

EDOメモリについては MacOS8 の大幅な遅れから,それ以前に実現することになった.コードネーム Tanzania と呼ばれる基板を使用したモデルは EDO に対応している.具体的には Motorola 社の Starmax シリーズがそれである.また, Power Computing 社の PowerBase も対応している.これからは多くのマシンで対応するだろう.
(9/20)



Point



PowerMacintosh9500 の PCIスロットの使用順

PowerMacintosh9500シリーズで PCI スロットを使用する場合,D2-F2を優先する.これは PCI コントローラーチップが2つ (Bandit 1 と Bandit 2)あり別系統になっていてA1-C1はI/O回路が使用するため,I/O回路が使用しないBandit 2のD2-F2を使うとよいということのようだ.ただし,広帯域のカードを3基以上使用する場合,D2,A1,E2,B1,F2,C1の順序で使用することでパフォーマンスを最適化できる.
(7/7)



Point



ディスクキャッシュの設定値

実装メモリ1MBあたり32Kを割り当てる.例えばRAM 16MB実装であれば16×32で512Kを割り当てる.漢字Talk7.5,7.5.1,7.5.2 でのメモリコントロールパネルでは初期設定値は実装メモリの如何に関わらず96Kとなっていたが,漢字Talk7.5.3 からは上記のように実装メモリ1MBあたり32Kが自動的に割り当てられるようになった.メモリコントロールパネルの「初期設定の使用」ボタンをクリックすることでその値にしてくれる.
(7/7)



Point



漢字Talk7.5.3速報

5月末に発売された新型PCI-Macに付属の漢字Talk7.5.3は,PCI-Mac上でカスタムインストールとすると「全てのMacintosh用システム」が選択できるが,実際には7500などPCI-Mac以降のMacintoshでのみ動作するシステムでしかない.
CD-ROMのインストーラは漢字Talk7.5.2で動作していた旧型PCI-Macに直接インストール可能である.「System 7.5.2 Update」は吸収されているのか見あたらない.PCI-Mac以前のMacintoshにはそのままではインストーラに拒否されインストールできない.

Open TransportのバージョンはJ1-1.1と記されているが,どうも中身はSystem7.5.3Eと同じ現行最新バージョンに変わっているようでこれまで配布されたJ1-1.1ではないと思われる.ほとんどのシステムファイル類はSystem7.5.3 Eとバージョンは同じ.一部「RevB」と記されたファイルがあることや機能拡張に「Startup Tuner」という英語版には含まれなかったファイルがあることから,本記事5/31付け記事のSystem 7.5.3 Revision 2の少なくとも一部がすでに含まれている模様.

System7.5.3Eと異なるバージョンのファイルは以下の通り(System7.5.3のバージョンは日経Mac6月号を参照した.以下以外にSystemスーツケースのバージョンそのものや付随するドライブ設定のバージョンなど異なるものがある)
省エネルギー設定機能拡張J1-2.0.1(System7.5.3は2.0.2)
デスクトップパターンJ1-7.5.1(System7.5.3は7.5)
マウスJ17.5.2(System7.5.3は7.5.3)
AppleShare J1-3.6.1RevB(System7.5.3は3.6.1)
Startup Tuner(System7.5.3にはない)
(Apple CD-ROMはJ1-5.1.2で最新5.1.7ではない.5.1.7については本記事5/21付け記事を参照)
なお,5月7日付け本記事で触れた「PowerBook 190&5300用漢字Talk7.5システムソフトウェアアップデートCD」に含まれていたFinderは7.5.4で,今回漢字Talk7.5.3のFinderは7.5.5であった.

古いシステムファイルを必ずしも置き換えないことなどSystem7.5Update2.0(E)インストール時に起きたインストーラに起因した多くのトラブルは回避されているように思えるが,68Kなど旧機種に適用されないために問題が表面化してないだけかも知れない.設定が一部変わってしまうものがあるが,Apple CD-ROMは最新版をそのまま残してくれているなど,簡易インストールで問題はほとんどないだろう.カスタムインストール,簡易インストール,新規インストールを試したが,新規インストールは相変わらず既存システムを上書きしてしまう.(SerialDMAは不要になるがインストーラは削除しないので手動で外す必要がある.簡易インストールでは相変わらずMacintosh Easy Openを入れてくれるのでこれが嫌いな人はカスタムインストールするか,新規インストールで簡易インストール後再起動せずにインストーラを終了できるので外す.コントロールパネルのメモリ,表示の設定が一部デフォールトになってしまう.特に仮想記憶がオンになってしまうので注意)インストール後は現在の所大変安定しているように思える.

旧機種にはある程度の処置をすることで使用可能であろうと思われる.

まず,PCI-Mac以前のPowerMacintoshには,System7.5.3 Eから「System 7.5 Update」Enablerをインストールすることで使用可能となるのではないかと思われる.この場合,System 7.5 UpdateはResEditで書き換えないとシステムフォルダ内のフォルダ名称が英語のままとなり問題が起きる.(つまり,System7.5Update2.0(E)を漢字Talkにインストールしたときと同じことになる)
また,Design室の経験からは初期設定に漢字Talk7.5.1までのAppleShare Prepが残っていると起動できないことがわかっている.このFileは削除すること.

68KMacintoshにも可能であろうと思われるが,この場合は「System 7.5 Update」EnablerのインストールとResEditによるリソース書き換えに加え,SystemスーツケースのResEditによるリソース書き換えが必要であろう.インストーラはこれらの機種で働かない上にA/ROSE,Caps LockなどPCI-Mac以外に関係するファイル類もインストールしない.Open Transportに関しては68K用の英語版Open Transport1.1に関係ファイルを全て置き換える必要があるなど,System7.5.3Eが必要となる.
(SCSI Managerは4.3として組み込まれているので必ず対応ハードディスクドライバーでハードディスクはフォーマットされていなければならない)

68KMacintoshの場合で漢字Talk7.5.3を使用するよりはSystem7.5.3のUniversal Systemを構築し必要なファイルを漢字Talk7.5.3から入れて,さらにResEditでSystem 7.5 UpdateとSystemスーツケースのfld#リソース他日本語表示に関わるリソースを書き換えて日本語化する方法の方がむしろ簡単で確実ではないだろうか.
Design室では新型PCI-Mac(7600),旧PCI-Mac,非PCI-PowerMacintosh,68KMacintoshそれぞれにインストールし,正常に作動している.しかし,全てのMacintoshで試したわけではないので具体的な方法はここでは触れない.(Design室の例では68KではSystem 7.5 Updateは必要なかった)

非PCI-Macにはインストールできないこと,また,非PCI-MacではResEditなしには動作しないシステムであることからこのCD-ROMのままでの漢字Talk7.5.3の一般販売はないものと思われる.
(6/1)


Type11エラー

PowerMacintoshで漢字Talk7.5を使用している方はほとんどの方がこのエラーに見舞われていると思います.エラーコードからはハードウェア例外エラーとなっていて何のことやら判りませんが,これは実は68Kエミュレータに起因するエラーです.68KプログラムはPPCのRISCプロセッサでは本来は動かないのですが,エミュレータが翻訳することでMacintoshでは68Kプログラムを動作させています.このエミュレータが何らかの原因で翻訳できない事態になって68Kの命令がそのままRISCプロセッサに伝わったときにこのエラーが表示されるようです.
原因としてはPowerMacintoshでの動作に問題のあるアプリケーション(ドライバーを含む)を使用したこと,Fontが数多くインストールされていること,SIMM,二次キャッシュの問題があるようです.
これらは深刻な問題で,HDドライバーは再フォーマットを必要とする場合もあるでしょうし,Fontは私たちグラフィックユースでは死活問題です.
完全な解決策はありませんが,改善策は漢字Talk7.5.1にアップデートすることです.これにより,大幅にエラーの出現する頻度は減るはずです.Design室では漢字Talkのアップデートが7月に申し込んだのにまだ来ないために,System7.5.1Eにアップデートしています.それでもこのエラーは根絶できるわけではなく1週間に1度程度はまだ起きています.しかし,7.5での嵐のような頻度に比べれば天国です.
また,純正のHDは他のフォーマッタでは初期化しないことをお奨めします.
(この記事は95年秋のもの. Type11エラーは基本的には上記の原理で現れる.しかし,そのエラーに至った原因は様々なものが考えられる.これまで起きていた Type1エラーなどが Type11エラーとなって結果するのである.従って, Type11の回避方法となるとほとんど全てのシステムクラッシュの可能性が含まれるため,簡単にはいかない. MacOS 7.6.1 以降,エラー時の表示を Type 11 とならないように本来のエラータイプが正しく表示するようになっている )


● Type 11 エラーは何だったのか

Performa Apple Discussion Board FAQ 中に設けられている事項について,過去に本サイトの TOPICS で触れたことではあるが,再度ここで記したい.

Macintosh は 1994 年 System 7.1.2 から PowerMacintosh となった.これはそれまでの Motorola 社製 68030, 68040 などの CPU を IBM, Motorola 共同開発による PowerPC という形式の CPU に乗り換えたことであった.( 68k Macintosh というのが前者のこと,68 とゼロが 3 つ ( k ) という表記法)

通常根本的な構造の異なる CPU を動作させるためにはプログラムを一から書き直さないといけないのだが, Apple はそれまでの 68k コードを PPC コードに読み替えて実行する,エミュレーションという離れ業を行った.しかし,このエミュレーションが完全でなかったため Type 11 エラーの嵐となって新型 PPC マシンユーザを襲ったのである.

Type 11 エラーはエラーコード表を参照するとハードウェア例外エラーと書かれている. 68k マシンではそれまでまずお目にかからなかったエラーであったが,突如当時の第1世代 PowerMacintosh で頻発した.ハードウェア例外エラーという意味はここでは直接の関連はなく,当時のユーザは何のことやら判らず困惑したものである.

Type 11 エラーはエミュレーションと様々なバグに原因があった. 68k コードを PPC コードに翻訳する際にうまくいかなかった場合,それらが全てこの Type 11 エラーとなって表示されたのである.例えば,それまでメモリやアプリケーションのバグによる Type 1 エラーが発生したときにエミュレータは翻訳のしようがなく PowerMacintosh はそれを Type 11 と表示した.もちろん,エミュレータ自身も不完全であった.これが Type 11 エラーの正体であった.

エミュレーションは 68k ユーザをスムースに PowerMacintosh に移行させたとして一方で大変評価されることであった.しかし,それが当時 PowerMacintosh を遅いと評価させることになったし, OS の PPC ネイティブ化を遅らせる遠因ともなったように思える.現在に至ってもシステムソフトウェア = 0S の大部分や古いアプリケーションは PowerMacintosh でエミュレーションで動作している.

エミュレーションでの移行は System 7.5.2 の Open Transport の見るも無惨なつまづきと共に Macintosh は不安定だという世評を決定的にしたように思えて残念である.ようやく Mac OS 7.6.1 以降になって Type 11 エラーを目にすることはほとんどなくなったが,それはエラーを正しく表示させるようにしただけである.

System 7.1.2 から Mac OS 7.5.x の PPC マシンユーザで Type 11 エラーに悩まされているユーザは Mac OS 7.6.1 以上に OS をアップデートすることが最もよい改善法である.

( Macintosh トラブルニュース 98/2/12 )





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Triangle Topics 2
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E-mail:akiyama@ed.kagawa-u.ac.jp

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