最終更新日 2005年3月11日
香川大学教育学部と香川県教育委員会との連携協力に関する取り組み


●平成16年度
 平成16年度には、3回の幹事会(通算12回)と数度の打ち合わせ会を開催して、具体的な連携協力事業の円滑な実施と平成17年度の新たな取り組みの実現に向けて検討を重ねました。こうした検討を受けて、平成17年2月17日には第4回連携協議会(通算)を開催しました。本年度も「平成16年度香川大学教育学部と香川県教育委員会との連携に関する実績報告書」の刊行を予定していますが、ここでは第4回連携協議会での協議内容の紹介を通して、平成16年度における取り組みの概要と平成17年度における新たな取り組みについて紹介します。

○連携協議会(通算第4回)
 本協議会は、平成17年2月17日(木)10時から11時45分まで、香川大学教育学部第3会議室において開催しました。香川県教育委員会から13人、香川大学教育学部から16人の出席がありました。全体進行は新見治教授(香川大学教育学部)が担当しました。
 まず、連携協議会の議事概要を確認したのち、本会会長である香川大学加野芳正教育学部長と副会長の香川県教育委員会和泉幸男教育長惣脇宏教育長から挨拶がありました。続いて、出席者の自己紹介を簡単に行いました。

【議事の概要】
 議事に移り、加野教育学部長を議長として協議をすすめました。まず、森正司義務教育課長から、配付資料「香川大学教育学部と香川県教育委員会との連携協力に関する取組み一覧」及び「資料1〜16」にもとづいて、協議会関係、連携関係(教員養成、教員研修、調査・研究、事業、その他)に関する平成16年度実績と平成17年度計画等について報告があり、これを受けて審議しました。

「香川大学研修講座」の開設について
 続いて、香川県教育委員会が実施する教職10年経験者研修の充実に寄与するために、平成17年度より試行的に実施する「香川大学研修講座」の実施計画の概要について、資料にもとづいて本学部(新見教授)より説明しました。計画では、開講期間を8月下旬の5日間として15の研修講座(1日講座)を開設しますが、受講者は3日間の選択研修の一部として本講座を履修することになります。本講座は、大学院レベルの高い専門性を持つ内容、演習・実習形式、教育実践の省察や課題追究の支「国語科授業づくり演習」「簡単な実験を通して大気の科学を学ぶ」「生活経営総論−生活変容の実態から」「子どもをとらえるあなた独自の見方を探る」など、多彩なものとなっています。本研修講座について共通理解を深め円滑に実施できるように、県教育委員会の協力を得て講座担当者の会合を3月半ばに持つことにしています。
 このほか、平成17年度の取り組みについて質疑と意見交換を行いました。そこでは、特別支援教室への教員派遣、平成17年度高校教育課新規事業の概要、平成16年度実績報告書の早期刊行が話題になり、平成17年度の取り組みの具体化については幹事会を中心にして検討を進めていくことを確認しました。

【実践報告】
 昨年と同様に、教員養成に関する連携事業のうち、「交流人事による大学教員の教育研究活動」、「未来からの留学生プログラムに関する報告」の2つの実践事例について本学部教員から報告を行いました(各15分)。
 「交流人事による大学教員の教育研究活動」(大西孝司※・阪根健二・植田和也助教授)では、前年度の課題として使命・役割の明確化、採用状況の改善、実地教育への寄与が指摘され、改善に向けての2年目の取り組みが具体的に報告されました。教員養成のあり方を考える委員会・ワーキンググループへの参加機会の増大、教員志望者に対する就職指導や活動支援の拡大、学生が現場で学べる機会の確保と教職入門的授業への担当機会の増大などが実績として紹介されたのち、円滑な引き継ぎ、先導的役割、連携の充実が今後の課題として指摘されました。
 「未来からの留学生プログラムの報告」(岡田知也助教授)では、刊行されたばかりの「報告書」にもとづいて、講座開設までの経緯、講座の概要と実施状況、さらには参加者からの感想・意見の他、このプログラムに関わったや学部の教員・学生・職員からの感想・意見と来年度への課題等が、映像記録を用いて具体的に報告されました。本年で第3回目を迎えたプログラムは10月10日(日)に開催されましたが、当日は天候に恵まれたうえ様々に創意工夫がなされたこともあって、42講座に小学生とその家族を中心に約800人もの方々が参加され有意義な1日を香川大学幸町キャンパスで過ごしてくださいました。学生スタッフの参加も200人を数え、協力してプログラムの円滑な実施に努めました。
(このプログラムは、さらなる発展を目指して来年度も継続して実施されます。ぜひ、秋の1日を香川大学でお過ごしください。)