★☆★☆ ⇒《話題!!》
教員養成GPプロジェクトについて・・・・・長谷川 順一先生に聞く・・・・・

 大学院教育学研究科で実施されている教員養成GPプロジェクトの実施委員長、
長谷川先生にお聞きしました。

――教育学研究科では昨年度から教員養成GPプロジェクトに取り組んでいると聞
きました。
はせがわ:正式には「資質の高い教員養成推進プログラム」といい文部科学省が選
定するもので、昨年度から今年度末までの2年間にわたって実施されます。

――プロジェクトではどのような活動が行われるのですか。
はせがわ:県下の公立の研究推進校である小中学校で行われている実践研究の過程
に大学院生がチームを組んで参加するスクール・アプレンティスシップと、教育の
事例について検討する事例研究コロキウムを柱としています。

――難しそうな言葉が出てきましたが・・・。
はせがわ:アプレンティスシップというのは徒弟とか見習いを意味しますが、優れ
た研究を行っている研究推進校での取り組みに学ぶというところから、スクール・
アプレンティスシップと呼んでいます。コロキウムは、研究会のことです。研究推
進校での研究に参加することで得た教育実践の事例について各チームが話題提供し、
参加者が協働(きょうどう)して省察し検討を加えます。院生、学部教員、学部学
生、それに小中学校の先生や教育委員会の方などが参加します。

――研究推進校の研究への参加や事例研究コロキウムでの話題提供は、チームで行
うのですね。チームはどのようにして編成するのですか。
はせがわ:基本的には専攻や専修の異なる大学院生数名をメンバーとし、現職院生、
つまり小中学校などの教員で大学院教育学研究科で研究・研修にあたっている方に
も参加してもらってチームを作っています。それによって協働して取り組む力を育
成したいと考えています。

――様々な取り組みが行われているのですね。
はせがわ:昨年度は10月半ば以降から大学院生の7つのチームが9つの研究推進
校への訪問を始めました。大学院生がそれぞれ時間を調整しながら研究推進校に赴
くのは大変なことだったと思います。研究推進校では大学院生を快く受け入れて下
さり、院生は先生方の校内研修会や児童の校外学習に参加するなど、様々な取り組
みを行いました。研究推進校の先生方のご指導のもとで授業を行った院生も何名か
いました。また、事例研究コロキウムは4回行い、院生はチームごとに話題を提供
したり取り組みの様子を報告したりしたのですが、それに対して厳しい質問が投げ
かけられることもありました。決して十分な時間があったとはいえない中で院生の
皆さんはよくがんばって取り組み、年度末に開催された公開フォーラムでは代表チ
ームが活動報告を行ったほか、全チームが活動内容を資料集にまとめてフォーラム
参加者に配布するとともにポスター発表も行いました。さらに、全チームが活動の
成果を報告書にまとめました。

――昨年度は10月から活動が始められたのですか。プロジェクトはもう1年実施
されるとのことでしたが、今年度はまだ動き出していないのですか。
はせがわ:いえ、既に活動が始まっています。今年度は7つのチームが8校の研究
に参加することになっており、これから各チームの学校訪問が始まります。事例研
究コロキウムは研究が進んだ9月以降に実施します。また、年度末にはシンポジウ
ムを開催する予定です。

――着々と進められているのですね。院生の皆さんの活動と研究の進展を願ってい
ます。今日は有難うございました。
(はせがわ じゅんいち、教育学部教授、数学教育)


   香川大学メールマガジン  第78号   2007年6月21日