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★☆★☆ ⇒《研究室の小窓》
1.「茶を食べる」──加藤みゆき

 東南アジアには茶を食べる国があります。どのような茶を食べているかとい
うと漬け物の茶(ミヤン・ラペソー等)を食べています。茶葉の新芽を摘採し、
蒸す・炒るを行った後揉む操作を行い漬け物のように漬け込みます。その茶を
2週間から1年位漬け込む。この茶を調理して食べます。調理方法は、茶葉・
塩・サラダ油・旨味調味料・レモン汁を混ぜ、揚げにんにくや揚げピーナッツ
を一緒にして食べます。また、野菜を混ぜてサラダのようにして食べる場合も
あります。
(かとうみゆき、教育学部教授)

 かがわだいがく Mail Magazine  創刊号  2002年5月16日
 
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2.「中国はウーロン茶を飲む国?」──加藤みゆき

 多くの人に話を聞くと、中国ではウーロン茶をよく飲んでいると思っている
人が多いようですが、違います。中国では緑茶を飲んでいます。が、日本の様
な緑茶ではなく釜炒りの緑茶を飲んでいます。飲み方も急須を使うのではなく、
湯飲み等に茶葉を入れて熱い湯を注ぎます。少し待ち茶葉を避けて飲みます。
龍井茶がその代表ですが香りの良いのが日本緑茶との違うところです。
(かとうみゆき、教育学部教授)

かがわだいがく Mail Magazine  第2号  2002年5月30日

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3.「世界でも珍しい幻の茶」──加藤みゆき

 四国には世界的にも珍しい茶があります。阿波晩茶・碁石茶・石鎚黒茶です。
中でも碁石茶と石鎚黒茶は、現在調査した中では何処にもありません。四国の中
のみに存在している茶です。製造方法は、2段階発酵をしています。まずはじめ
に茶葉をしごき採り、その後蒸しを行いカビをつけます。カビつけ後に桶つけを
2週間して乾燥させたものです。今では製造している人が少なく、希少価値的な
茶になっています。
(かとうみゆき、教育学部教授、食品学)

かがわだいがく Mail Magazine  第3号  2002年6月13日

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4.「茶の機能性」──加藤みゆき

 最近茶の機能性が注目されています。中でも茶の渋み成分の一つであるカテキン
はその主役。カテキンの作用として、抗酸化作用、消臭作用、抗菌作用、血圧上昇
抑制作用、発癌予防等枚挙にいとまがありません。カテキン効能は飲む以外にも最
近様々な形で日常生活に入ってきています。例えば、抗菌作用を利用したシーツや
フィルター、防臭作用としてのガムやパウダーなどにも使われています。
(かとうみゆき、教育学部教授、食物学)

かがわだいがく Mail Magazine  第4号  2002年6月27日

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5. 「茶の木の種類は何種類?」──加藤みゆき

 茶には緑茶・ウーロン茶・紅茶など様々なものがあります。これらは一本の茶の
木から作られます。チャは、照葉樹林帯に多く生育し、学名は Camellia sinensisi
といいます。これらが、大葉種の var. assamica と、小葉種の var. sinensis
に分化したと言われていますが、現在は定かではありません。var. assamicaはア
ッサム種特有の喬木性で大きな葉をつけます。現在は中国・東南アジアの多くの地
域がこの種です。var. sinensisは低木性で小さい葉をつけます。インドの一部・
中国東南部・日本はこの葉です。
(かとうみゆき、教育学部教授、食物学)

かがわだいがく Mail Magazine  第5号  2002年7月11日

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